9月26日(日):
2021年 09月 26日
2021年 09月 01日
岸信夫防衛相は31日、アフガニスタンに残る邦人らの国外退避に当たるため隣国パキスタンに待機させた自衛隊に撤収を命令した。自衛隊輸送機で国外退避した邦人は1人。当初は約500人の移送を目指したアフガン人は14人にとどまった。背景には、憲法上の制約により自衛隊の手足が縛られていた事情もある。
自衛隊が在外邦人を保護するにあたり、政府には2つの選択肢がある。1つは空港への自衛隊機派遣で、今回採用された枠組みだ。もう1つは自衛隊が市街の在外邦人を救出し、妨害勢力には任務遂行のための武器使用も可能とする枠組みだ。平成28年施行の安全保障関連法で可能となったが、これには現地政府の同意が必要となる。
しかし、今回の自衛隊派遣では、後者の選択肢は排除された。実権を掌握したイスラム原理主義勢力タリバンは治安に責任を持てる状態ではなく、自衛隊活動の「同意」を与える主体とはなりえなかったからだ。政府は憲法9条が海外での武力行使を有事以外は禁じていると解釈しており、現地軍などと戦火を交える可能性があれば、自衛隊は市街で待機する邦人やアフガン人を救出できない。
政府は8月26日、アフガン人をバスで空港に運ぼうとしたが、空港周辺の自爆テロで断念した。これに対し、韓国政府は25日にバス6台で365人を空港に運んだ。1日の違いが明暗を分けたが、韓国がバスを確保したのが22日だったのに対し日本は21日。自衛隊の派遣決定が1日早ければ状況が変わった可能性もある。外務省関係者は「日本は『自衛隊は最後の手段』とする政治文化がある。これが遅れにつながったとすれば反省材料だ」と漏らす。
日韓両国の大使館職員は、いずれもカタールに一時退避した。空港にとどまることができた外交官は米英やカタールなど現地に軍を派遣していた国に限られ、日韓は対象外だったからだ。日本の大使館員は、出国を希望する邦人2人を優先して15日にチャーター機に乗せ、その後の空港内の混乱で2日後の17日までアフガンに足止めされた。(杉本康士、大橋拓史)
[2011.3.11 東日本大震災と福島第一原発事故から10年]
2021年 08月 31日
菅義偉首相は次期衆院選の前に自民党役員人事を行い、二階俊博幹事長を交代させる検討に入った。衆院選前に布陣を刷新し、国民にアピールする狙いだ。首相は30日に首相官邸で二階氏と会談。二階氏は周囲に「自分から手を挙げて役職をやりたいと言ったことは一度もない」と話し、首相に対して交代を受け入れる意向を伝えたとみられる。
二階氏は安倍前政権から5年にわたり幹事長として党内を掌握してきた。自民党総裁選を前に、党内からは長期のポスト独占に反発する声が出ていた。
[2011.3.11 東日本大震災と福島第一原発事故から10年]
2021年 08月 30日
「東京パラリンピック・陸上男子1500メートル(車いすT52)」(29日、国立競技場)
リオ大会で銀メダルを獲得した佐藤友祈(ともき、31)=モリサワ=が金メダルを獲得し、400メートルと2冠を達成した。パラリンピック日本勢2冠は08年北京大会の伊藤智也(58)=バイエル薬品=以来で13年ぶりとなる。400メートルで銅メダルを獲得した上与那原寛和(50)=SMBC日興証券=も、再び銅メダルを獲得した。
「2つの金メダル」と「世界新」を宣言して挑んだ夢舞台。佐藤は青色の“侍ヘア”をなびかせてゴールした。タイムは3分29秒13で、世界新はならなかった。
27日の400メートルでは逆転で金メダルを獲得。自身の世界記録には届かなかったが、リオ大会銀メダルの雪辱を果たし、目を潤ませた。「新国立で国旗を一番高いところに上げることができて、感無量」。表彰式では、憧れの元SMAP・香取慎吾からメダルを渡されるサプライズもあり「うれしかった」と大喜びだった。
日本勢の2冠は伊藤以来の快挙となる。その伊藤は、大会直前に行われた国際クラス分けで障害が一つ軽いクラスに変更され、同じレースを走ることはできなかった。
[2011.3.11 東日本大震災と福島第一原発事故から10年]
2021年 08月 29日
【8月28日 AFP=時事】米軍のアフガニスタン撤退後、首都カブールの空港は誰が運営することになるのか──これは、アフガニスタンの新たな統治者であるイスラム主義組織タリバン(Taliban)のみならず、自国民や関係者を全員退避させようとしている欧米諸国にとっても重要な問題であり、協議は混迷している。
カブール(ハミド・カルザイ、Hamid Karzai)国際空港は、来週の9月1日にはタリバンの支配下に置かれる。
国務省のネッド・プライス(Ned Price)報道官は27日、「わが国は8月31日までには退避する。その日には、基本的に空港をアフガニスタンの人々に引き渡す」と述べ、各国が共同で空港を運営するのではないかとの臆測を否定した。
しかし、タリバンのカブール進攻を受けて政府が崩壊して以降、権力はタリバンが握っているものの、いまだ政権は樹立されていない。
「空港の運営は容易ではない」とプライス氏は指摘し、「9月1日に空港が通常通り運営されていると期待するのは、おそらく無理な話だと思う」と述べた。
アントニー・ブリンケン(Antony Blinken)米国務長官は今週、空港が一時的に閉鎖される可能性について触れ、周辺諸国が空港の運営維持に協力できるかどうかを見極めるため「非常に積極的な取り組み」を行っていると述べる一方で、空港の今後の行方はタリバンにとって重要だと指摘した。
■トルコ政府の役割は?
しかし、カブール国際空港は、自国民やアフガン人の協力者を脱出させようとしている欧米諸国にとっても重要だ。8月31日までに米国主導の空輸作戦で退避できない協力者は数千人になるとみられる。
これまで、アフガニスタンの安定化には北大西洋条約機構(NATO)が重要な役割を果たしてきた。加盟国の文民が航空管制、燃料供給、通信事業を引き受け、トルコ、米国、英国、アゼルバイジャンの部隊が治安維持を担当してきた。
多国籍軍の完全撤退が迫る中、空港周辺の警備はトルコが引き継ぐのではないかとみられてきた。
だが、タリバンは、いかなる外国部隊も8月31日までに撤収するべきだと主張。実際、トルコ軍も撤退を始めている。
一方で、外交の最前線では交渉が続けられている。
27日にはカブールでタリバンとトルコ政府関係者らによる初の協議が行われ、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、タリバン側が空港警備の監督権限を求めており、トルコ政府には物流面の管理を委託したい意向を示したと明らかにした。
[2011.3.11 東日本大震災と福島第一原発事故から10年]
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