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4月9日(土)・・・給食、遠い正常化 施設被災・食材不足…関東の小中学校

3月に被災した給食施設の復旧が間に合わない、原発事故による農産物出荷停止で食材が足りない――。新学期を迎えても、関東地方の小中学校では給食への震災の影響が止まらない。

 6日に多くの学校が始業式をした茨城県では、震災で給食センターが壊れた水戸市やつくば市など7市町の小中学校147校で給食を出せていない。

 日立市も給食センターが被災。いま出しているのはパンと牛乳のみの簡易版だ。多くは大型連休明けに通常メニューで再開できる予定だが、笠間市の一部と城里町では再開のめどが立っていないという。

 宇都宮市で給食が出せていないのは、市東部にある清原中央小。震災で校舎が閉鎖され、2.5キロ離れた清原中に間借りしている。同中は給食室で640人分を作っているが、同小の504人分まで作るスペースがない。同小は15日まで弁当持参とし、18日からは17キロ離れた給食センターから運んで提供するという。

 千葉県では、旭市や浦安市の給食センターが液状化の被害を受けたため、担当エリアの小中学校で給食の開始が18、19日に遅れている。浦安市は小学校の給食を19日から再開することに決め、それまでは午前中だけの短縮授業を行う。

 4月から小学校で新学習指導要領が完全実施され、昨年度までより年間の授業時間が増えている。短縮授業があまり続くと、授業時間が足りなくなるおそれもある。浦安市教委の担当者は「土曜の活用や夏休み短縮なども含め、通年で授業時間を確保する方法を考える。不安に思う保護者もいるので、早めに対策を検討したい」と話している。

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原則行わないことになった計画停電の影響がしばらく残るケースもある。群馬県富岡市は11日に給食を再開するが、もともと予定されていた日は米飯とふりかけ、パンとチーズといった簡易版とする献立を作った。市教委の担当者は「食材は前もって注文するので、停電が実施されなくても、急に出すことはできない」。家庭に配られた献立表には、停電予定日の欄に「おかずを持参していただく日」と書かれている。

 給食そのものは実施できても、食材の調達に苦労している学校や地域もある。

 茨城県の学校給食の食材調達を担う同県学校給食会は牛乳に使う原乳を県外産に転換。ホウレンソウなども九州からの入手ルートを新たに開拓した。原発事故による放射性物質が県産品の一部から検出され、出荷が停止された影響だ。担当者は「在庫がなくなる2学期以降、米や魚などの食材が不足しないか心配だ」と話す。

 東京都学校給食会は、三陸地方のワカメの入荷がストップしたため、韓国産などで補うことにした。神奈川県学校給食会は、宮城の工場で作られていたツナ缶が入らなくなった。担当者は「7月までは在庫があるので何とかなるが、その後のことを考えないといけない」と話している。

 埼玉県学校給食会は、イカの切り身やフライの不足を懸念する。供給を頼っていた岩手県釜石市などの工場が大きな被害を受けた。担当者は「生産の見込みがたたないところもあり、出すとしてもサイズを小さくすることになるだろう」と話している。(泗水康信、増谷文生)
by nsmrsts024 | 2011-04-09 17:27 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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