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4月20日(水)・・・震災影響で輸出9.7%減 3月11日~末

財務省が20日発表した3月の貿易統計(通関ベース、速報)によると、東日本大震災が起きた3月11日から3月末までの輸出額は3兆7684億円で、前年の同時期に比べて9.7%減った。震災で国内生産が止まったり、部品の供給が滞ったりしたことが、大幅な輸出減につながった。

 財務省によるとこの間、工場の被災などで、とくに自動車や半導体電子部品、プリンター部品などの生産が全国的に低調で、出荷が減った。輸出は2008年秋の金融危機後、おおむね回復基調にあったが腰折れした。

 3月全体でみると、輸出は前年同月比2.2%減の5兆8660億円で、16カ月ぶりに減少に転じた。自動車が同27.8%減、自動車部品が4.9%減、半導体電子部品が6.9%減だった。地域別では米国向けが3.4%減、中国向けは3.8%増など。輸出額から輸入額を引いた貿易収支の黒字額は同78.9%減の1965億円だった。

 主力輸出品の自動車は震災で一時、全社が国内生産を停止した。3月の国内生産は前年比で半分程度減った可能性が高い。現在もまだ通常の5割程度の生産にとどまる。エンジン制御に使われる半導体部品などの不足で、夏までは大幅な生産減が続くとみられる。輸出も前年比マイナスが続く見通しだ。

 日本貿易会の槍田松瑩(うつだ・しょうえい)会長(三井物産会長)は20日の記者会見で、輸出減について「3月の輸出は上旬まで好調だった。例がないくらいの急速な落ち込みだと受け止めている」と話した。原発事故の影響も出ていると指摘。「5、6月に落ち着けばいいと思っているが、底が出るのは4月の統計だ」と述べ、4月にはさらに輸出が落ち込むと予測した。

 一方で、3月の輸入は同11.9%増の5兆6695億円で15カ月連続の増加だった。輸入は原油や鉄鉱石、石炭などの資源が高騰した。対ドルの平均為替レートは1ドル=82円35銭で8.6%の円高だった。

 10年度では輸出は前年度比14.9%増の67兆7964億円、輸入は15.9%増の62兆4047億円で、ともに3年ぶりの増加。貿易収支は3.9%増の5兆3917億円で、2年連続増となった。
by nsmrsts024 | 2011-04-20 14:43 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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