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4月24日(日)・・・亡き子に代わり卒業証書 おめでとうって言いたい 石巻

津波で児童の約7割が死亡または行方不明になった宮城県石巻市立大川小学校の卒業証書授与式が24日、別の学校を借りて行われた。当時6年生の児童21人のうち、行方がまだわからない児童や亡くなった児童計16人の親族約50人が集まり、約1カ月遅れの卒業証書を代わりに受け取った。

 式は市内の飯野川第一小学校で午前10時に始まった。亡くなった児童に黙祷(もくとう)を捧げ、柏葉照幸校長が名前と卒業証書の全文を読み上げて家族に手渡した。

 柏葉校長は「ご家族に何とか証書を渡すことができた。このような悲しいことが起きないように職員でがんばっていく」と話した。

 長女の永遠(とわ)さん(12)を失った加納孝行さん(35)は「おめでとうといってあげたい。区切りとして卒業式に参加した」と目を赤く腫らしていた。

 震災から1カ月以上が過ぎても、大川小の近辺には行方不明の子どもや、思い出の品を捜す親が通い続ける。24日の時点で、当時の児童108人のうち死亡は65人、行方不明は9人。現場には重機が入り、がれきや泥の撤去が進む。校門には花束やお菓子が供えられ、近くにはボランティアが立てたこいのぼりが風でふくらんでいた。

 佐藤すえ子さん(37)は長女未空(みく)さん(12)と長男択海(たくみ)くん(9)を失った。2人は3月中に見つかったが、佐藤さんは仕事の合間をぬって捜索を手伝う。「自分の中の時間はあの日で止まっている。自分たちがなんで子どもを迎えに行かなかったのか、今まで考えてきたし、この先もずっと考え続けると思う」

 狩野あけみさん(42)の三女愛さん(12)は行方不明のまま、22日の誕生日を迎えた。大好きなものをあげると早く見つかるという話を聞き、23日に校門や教室、部室に好物のココアとピザを供えた。狩野さんは「6年間がんばった証し。早く見つかってほしい」。24日も、夫の孝雄さん(42)と一緒に夕暮れまで捜し続けた。(一色涼)
by nsmrsts024 | 2011-04-24 22:19 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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