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6月5日(日)・・・「おやじの骨、いつか墓に」 大熊町でも一時帰宅

東京電力福島第一原発を抱える福島県大熊町の住民が4日、原発から20キロ圏内の「警戒区域」に一時帰宅した。浪江町でも実施。この日は最高気温が約27度と高く、保冷剤が配られるなど暑さ対策がとられた。体調を崩した人はいなかった。

 大熊町の泉田幸重さん(55)は、避難先で約1カ月前に亡くなった父、大(つよし)さん(76)の遺骨を納められるか確認するため、自宅から約300メートルの田んぼの角にある共同墓地に向かった。泉田家のものも含め20基ほどの墓石のほとんどが倒れていた。「おやじの骨を入れてやりてえんだがな」。ゴム手袋のまま手を合わせ、目をつぶった。

 畜産農家だった大さんは震災翌朝、幸重さんらと家族5人で、隣接する田村市の親族宅に避難した。大さんは心臓に持病があり、食事のたびに10種類以上の薬をのむ必要があったが、慌ただしく避難する中、薬は持ち出せなかった。呼吸はどんどん荒くなり、4日後に救急車で運ばれて入院。5月2日、心不全で死亡した。「原発の事故がなければ」。幸重さんはそんな思いを消せない。

 10頭の牛を育てていた大さんは、入院中も「早く大熊さ帰りてぇ」と繰り返したという。
by nsmrsts024 | 2011-06-05 15:17 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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