3月31日(土 )・・3.11東日本大震災と福島第一原発爆発事故から1年と20日
2012年 03月 31日
防災科学技術研究所(茨城県つくば市)は29日、北海道沖~千葉県沖海底の計154カ所に地震計と津波計を設けると発表した。完成すれば、沖合の地震を従来よりも最大で20~30秒、津波の発生は最大で20分程度、早くキャッチできるようになるという。2014年度の完成を目指し、気象庁による津波の警報や注意報にも役立てる計画だ。
地震計と、水圧の変化を検知する津波計はセットにして、「宮城・岩手沖」「茨城・福島沖」など五つのブロックに設置する。水深8千メートルまで、約30キロ間隔で25地点ずつ設けて、24時間態勢でリアルタイム観測を行う。これとは別に、北海道根室沖から千葉県房総沖にかけて、約50キロごとに設置する。
観測データは光ファイバーの海底ケーブルで地上に送られる。総工費は約330億円を見込んでいる。
[がれき受け入れ、新潟5市長が表明]
東日本大震災で出たがれきを被災地以外で処理する広域処理問題で、新潟県内の5市長が31日、がれきの受け入れを表明した。新潟、長岡、三条、柏崎、新発田の各市長は三条市での合同記者会見で、受け入れるがれきは木くずのチップで、1キロあたりに含まれる放射性セシウムを100ベクレル以下とする基準を示した。今後、どこのがれきを受け入れるかなどの調整を新潟県に求めていく。
これまで泉田裕彦・新潟県知事は、環境省の示すがれきに含まれる放射性セシウムの基準に疑義を唱えたり、焼却で濃縮される放射性物質の管理に不安感を示したりして、慎重な姿勢をとっている。5市がどのように受け入れ準備を整え、県と市民を説得するかが課題となる。会見で篠田昭・新潟市長は「依然として多くのがれきがある。少しでもお手伝いできないか、本格的に動いていく」と話した。
千年に一度の巨大津波と66年後にまた起きた空から降る核災害の記録
[2011年3月16日]・・・津波に流され住宅2階、4日ぶり生還 25歳男性 石巻
集落のほぼ全てが津波で流された宮城県石巻市門脇町で15日、住宅の2階にいた男性(25)を消防の救助チームが救出した。足にけがはあるが、意識ははっきりしていた。津波に流されて偶然、住宅にたどり着いたという。
[2011年3月16日]・・・高い放射線量、復旧阻む 4号機 米軍にヘリ散水要請へ
東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第一原発(福島県大熊町、双葉町)は15日、放射線量が異常に高くなり、復旧作業がきわめて困難な状況になっている。爆発事故が起きた4号機では人間が構内に入れず、東電はヘリコプターによる上空からの散水を米軍に要請する。2号機も爆発が起きて圧力抑制室が破損。高濃度の放射性物質が外部に漏れ、菅直人首相は半径20キロから30キロの住民に屋内退避を指示した。
[2011年3月16日]・・・福島第一4号機燃料プール、沸騰か 保安院見方示す
東京電力福島第一原発4号機の使用済み燃料が発熱している問題で、経済産業省の西山英彦審議官は16日、原子力安全・保安院の記者会見で、燃料プールの水が「確実にほぼ沸騰している」との見方を示した。プールの冷却水が減り続ければ、放射能レベルの高い廃棄物を含んだ燃料棒が露出する恐れがある。
[2011年3月16日]・・・大震災死者・不明者8700人超 戦後最悪の自然災害に
発生6日目となった16日、東日本大震災の死者数は朝日新聞のまとめで4957人(午前9時現在)になった。また、総務省消防庁の調べによる死者・行方不明者数は8700人を超え、自然災害による死者・不明者としては、1995年の阪神大震災の6437人を上回って戦後最悪となった。安否確認のできない人は1万5千人を超えており、被害はさらに拡大する可能性がある。
[2011年3月16日]・・・福島第一4号機で再び火災
東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第一原発4号機(福島県大熊町)の原子炉建屋内で、16日早朝に火災が発生した。
4号機でも15日に火災が発生し原子炉建屋が破損した。冷却できずに高温になった使用済み核燃料から高濃度の放射性物質が出ている恐れがある。風にのって発電所の外に出ている状態が続いている。
[2011年3月16日]・・・福島・茨城で高い放射線 福島市では通常の500倍
東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で、周辺の自治体では大気中の放射線量が通常レベルを超えるケースが相次いでいる。福島市内では16日午前8時現在、通常レベルの500倍に相当する1時間あたり20マイクロシーベルトを観測。各地の数値は風向きなどの影響で刻々と変化しているが、茨城県や東京都などでも通常より高いレベルの観測が続いている。
[2011年3月16日]・・・福島第一、一時正門付近で毎時10ミリシーベルト検出
原子力安全・保安院によると、東京電力福島第一原発の正門付近の放射線量が、午前10時40分時点で毎時10ミリシーベルトに上昇した。保安院は、2号機の損傷が影響している可能性があるとみている。線量は同11時には毎時3.4ミリシーベルトに低下した。
[2011年3月16日]・・・3号機から白煙、付近で高濃度放射能、4号機また火災
東日本大震災で被害を受けた東京電力福島第一原発3号機(福島県大熊町)で16日午前8時半ごろ、白煙が上がっているのが確認された。核燃料を貯蔵するプールが沸騰している可能性がある。また同日朝には、原発付近では高い放射能が観測されたが、この原因として、2号機で起きた原子炉格納容器の損傷だとの見方が強い。
[2011年3月16日]・・・3号機から火、ヘリで消火検討 北沢防衛相
北沢俊美防衛相は16日午前の記者会見で東京電力福島第一原発について「今、3号機も火が見えた状況。3号機は上屋が開いており、自衛隊のヘリで消火に努める。(政府の)対策本部と調整している」と述べ、菅直人首相の指示があればヘリを出動させ、上空から水を投下して消火活動にあたる考えを示した。
[2011年3月16日]・・・震災ボランティア連携室長に湯浅氏 菅内閣が任命
菅内閣は16日付で、東日本大震災の被災地で活動するボランティアと連携し、情報提供などを行う内閣官房震災ボランティア連携室を設置した。室長には「年越し派遣村」の村長だった内閣府参与の湯浅誠氏を任命した。同室は辻元清美首相補佐官のもとで活動する。
[2011年3月16日]・・・東京都、被災者に都営住宅など600戸提供
東京都は16日、東日本大震災の被災者を対象に、都営住宅など計600戸程度を提供すると発表した。空室になっている住宅を活用し、甚大な被害を受けた宮城、福島、岩手3県の被災者を中心に受け入れる予定。各県や国と協議し、詳細を詰める。