2017年 03月 05日 ( 1 )

2017年3月5日(日):官邸の秘策「都議&衆院W選で小池旋風止め」

追い込まれ解散だけは避けたい思惑
衆院議員の任期満了を来年末に控える中、政府・自民党の次期衆院選戦略が揺れている。これまでは今年秋の解散・総選挙を視野に入れていたが、小池百合子都知事による「小池新党」が夏の都議選で圧勝する勢いで、その修正を余儀なくされているのだ。連立与党を組む公明党はすでに都議会では小池氏サイドについており、自民党の「選挙力」も今や剥がれてきている。昨年夏に参院選との衆参ダブル選挙を見送り、年末年始に模索していた衆院解散を断念した安倍晋三首相。首都・東京で自民党東京都連に「NO」が突き付けられる中、どのような策に打って出るのか次の一手を追う。

2014年12月の衆院選で圧勝し、圧倒的な議席数を維持する自民党は、首相の悲願である憲法改正に必要な3分の2の議席確保を理由に衆院解散を見送ってきた。しかし、来年末で任期満了を迎える現職議員の間には「何回も解散を先送りして、来年になにかひとつアクシデントがあれば自民党は逆風になる。『追い込まれ解散』だけは避けるべきだ」(自民党閣僚経験者)との声が充満する。09年、麻生太郎首相(当時)が任期満了間際に解散し、野党に転落した苦い経験があるためだ。

とはいえ、政権与党に有利なタイミングで衆院解散を断行するにも、その選択肢はもはや限られている。国会スケジュールや外交日程を考慮すれば、常識的には「今年秋」「年末年始」「来年春~夏」の3つだ。来年9月には安倍首相の自民党総裁任期を迎え、石破茂元防衛相や岸田文雄外相らが総裁選に出るとなれば衆院解散を断行するのは難しい。現職の総理・総裁が不確定要素を取り除くためには来年夏までに解散し、その勢いで総裁任期延長を確かなものにしておきたいというわけだ。


官邸の秘策「都議&衆院W選で小池旋風止め」: ダブル選挙で小池新党と公明党を分断することはできるか。(時事通信フォト=写真)© PRESIDENT Online ダブル選挙で小池新党と公明党を分断することはできるか。(時事通信フォト=…
だが、首相周辺の脳裏には小池新党の動向が浮かぶ。このままの勢いで小池氏率いる改革勢力が7月の都議選で圧勝した場合、その後に衆院を解散するのは困難視されるためだ。実際、近年の都議選の結果は衆院選と直結するといっても過言ではない。民主党が政権交代を果たした09年は、都議選で民主党が第1党に躍進し、その後の衆院選で大勝。13 年の都議選では、その半年前の衆院選で自民党が政権奪還を果たし、自民党は60議席近くを獲得した。

今回、今年秋に解散総選挙を迎えることになれば、その直前に実施される都議選の結果が影響するのは間違いない。小池氏が都議選圧勝を受けて国政政党の立ち上げに踏み切れば、小池新党は衆院選でも地滑り的勝利を果たし、自民党の議席が大幅に減少する可能性もささやかれる。解散時期が遅れれば遅れるほど小池新党の準備が整うため、その傾向は強まるとみられている。実際、マスコミの世論調査では自民党支持層の約6割が「小池支持」となっており、自民党が誇る組織力は4割程度しか機能していない異常事態といえる。

もはや手詰まり感が漂う中、安倍首相が起死回生の一手として模索を始めたのが、7月の都議選に合わせて衆院選を行う「都議選・衆院選のダブル選挙」だ。安倍政権の支持率が5割強で推移し、自民党の政党支持率も4割近くをキープしている今、小池新党が「完成形」を迎える前に解散を断行する「ダメージコントロール戦略」に懸けるというわけだ。都議会では小池氏サイドに回っている公明党も、衆院選となれば自民党と全国の選挙区で協力する従来の姿勢に戻るとみられる。

ただ、圧勝した前回衆院選並みの結果は期待できず、最大で100議席近い同僚議員が落選するリスクがある。特に、小池氏と対峙する自民党東京都連の下村博文会長や萩生田光一官房副長官といった首相側近が敗北する可能性も指摘されている。自民党幹部は「今の『小池旋風』に対抗するためには、『核爆弾』並みのインパクトを持って勝負に出るしかない」と現状を解説する。今のところ国会日程はスムーズになると見込まれており、5月の大型連休以降はいつでも解散できる「空白状態」になりそうだ。盟友の落選を知りながらも「安倍ファースト」でダブル選を断行するか。17年「夏の陣」は今後の日本を占う選挙となりそうだ。



森友学園:賃料、不自然な減額 国側、3カ月で判断一転
大阪市の学校法人「森友学園」が取得した大阪府豊中市の国有地を巡る問題で、国が「土地に元は池沼だった部分もあるが、価格への影響は考慮しない」とする不動産鑑定を基に賃料を決めながら、学園側に促される形で約3カ月後にやり直した価格調査で判断を一転させ、池沼部分の存在などを理由に大幅に賃料を減額していたことが分かった。国は不動産鑑定の後に工事費がかさむ軟弱地盤と判明したためと説明しているが、根拠としたのは不動産鑑定の約3カ月前に学園側が実施したボーリング調査結果だった。

 小学校開校を目指す学園は、豊中市内の国有地(約8770平方メートル)に着目した。2013年9月、国有地の取得公募に応募し、一定期間の貸借後に土地を購入する形で取得することになった。

 国有財産を所管する財務省近畿財務局の依頼で、大阪市内の不動産鑑定士事務所は15年1月9日、賃料は年間約4200万円が適当と査定した。鴻池祥肇(よしただ)参院議員事務所の陳情記録では同日、森友学園の籠池泰典理事長が「高すぎる。何とか働きかけしてほしい」と相談し、2000万~2300万円の賃料を希望したとされる。事務所側は便宜を図ったことはないとしているが、その後の財務局との賃料交渉は学園側のペースで進んだ。


「森友学園」に売却された国有地で建設が進む「瑞穂の国記念小学院」=大阪府豊中市で2017年2月27日、本社ヘリから幾島健太郎撮影© 毎日新聞 「森友学園」に売却された国有地で建設が進む「瑞穂の国記念小学院」=大阪府豊中市で…
 賃料約4200万円の根拠は、不動産鑑定士事務所が作成した評価書だ。問題の国有地はかつて池沼や田があった場所だが、価格への影響は考慮する必要はないと判断した。しかし財務局は約3カ月後、学園側からボーリング調査結果を示されたことなどを理由に、同じ鑑定士事務所に「価格調査報告書」を作成させた。報告書では池沼があったことを考慮すると判断を変え、ボーリング調査結果も踏まえて賃料を約3600万円に減額した。

 ただ、このボーリング調査は1月の評価書が作成されるより前の14年10月時点のデータ。価格設定を巡る国と学園側との交渉は不可解な経緯が多く、国会審議で追及している民進党からは「なぜ15年1月の評価書を作る際に反映させなかったのか」と疑問の声が上がっている。

 財務局と学園は15年5月に貸し付け契約を結ぶが、この2回の査定を経て賃料は年2730万円まで下方修正され、学園側の希望額に近づいた。一連の価格評価について国は適正な対応だったと強調するが、野党は「学園の要望に沿う形で、できるだけ賃料を安くした疑いが強まった」としている。【服部陽】



【WEB編集委員のつぶやき】森友学園問題を「アッキード事件」とはひどい はやる野党の追及は稚拙だ
学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げ問題が騒ぎになっている。

 安倍晋三首相は2日の参院予算委員会で、「この問題の核心は売買価格が適正だったかどうかである」と述べたが、それ以上でもそれ以下でもない。

 大阪府知事だった橋下徹氏も、府が籠池泰典森友学園理事長による学校設置認可基準の緩和要望後の平成24年4月に基準を改正したことについて、「政治家や利害関係者からの要望を受けて行政が基準改正を行うのも普通のこと」とツイッターに投稿した。

 野党が政権追及の材料として問題に色めき立つのは当然だが、それが聞くに堪えない。

 自由党の山本太郎共同代表は2日、この問題をめぐり、首相の妻の昭恵さんの名にちなんで「アッキード事件」と発言した。首相は「限度を超えている。極めて不愉快だ」と強い不快感を示したが、安倍夫妻への攻撃がひど過ぎはしないか。具体的な追及材料がなかった山本氏の目的は単なるレッテル張りだったと言わざるを得ない。

 前述の通り、この問題は「森友学園」の小学校用地をめぐる国有地が安値で売却されていたことだ。学園は小学校建設のため、大阪府豊中市の国有地を取得した。当初、将来の売買を前提に賃貸契約を結んだが、工事の過程でゴミなどの埋設物が見つかった。国が撤去作業をすると開校が遅れるため、購入した。

 その際の評価額は約9億5600万円だったが、ゴミの撤去費用の約8億2千万円を差し引いて、1億3400万円で学園に売却された。売却に伴う国の収入は約200万円にすぎなかった。しかも周辺住民の証言などによれば、敷地からゴミが運び出された形跡が見られないという。

 小学校の開校にあたり、安倍首相や首相夫人の名前も使われていた。「森友学園」が運営する幼稚園の運動会で、園児に「安倍首相頑張れ」などと選手宣誓させるなど行き過ぎた面はある。

 そこで野党は学園の教育方針の異様さや政権との関係を印象づけようと躍起になっているが、民進党は追及の際に「ブーメラン」が2発あった。

 大西健介氏は2月27日の衆院予算委員会で、文部科学省が同学園運営の塚本幼稚園(大阪市淀川区)の教諭に優秀教職員表彰をしたとして松野博一文科相に経緯を尋ねた。

 大西氏の「表彰の対象になったのは何回か」との質問に、松野氏は「2回表彰。1回目は平成20年12月、2度目は24年12月7日だ」

 この答弁を受け、大西氏は「政権ぐるみで偏った教育方針を推進している幼稚園を後押ししたり、便宜を図ったりしているのではないか」と攻勢を掛けたが、安倍首相は「少なくとも一つは民主党政権時代じゃないですか?」と反論。1度目は自民党の麻生太郎政権時代だが、2度目は旧民主党の野田佳彦政権時代だった。

 2発目は28日の参院予算委でのこと。民進党の小川敏夫氏は、ターゲットを稲田朋美防衛相に移し過去に稲田氏が籠池理事長を表彰したとして経緯の説明を求めた。

 稲田氏は、海上幕僚監部の推薦に基づき感謝状を贈ったことを認めたが、続けて「なお、平成21年10月にも呉地方総監から感謝状が贈呈されています」。旧民主党の鳩山由紀夫政権時代にも感謝状が贈られていたことが明かされ、国会論戦で2日連続でブーメランを被弾した。東京地検出身で「国会の鬼検事」の異名をとる小川氏でさえも調べが甘い。

 「人格攻撃」に「印象操作」、誤った指摘とお粗末極まりない。

 共産党の小池晃書記局長は2日の参院予算委員会で、前日の質疑で取り上げた「自民党国会議員事務所の面談記録」が、同党の鴻池祥肇元防災担当相(参院兵庫選挙区)の事務所で作成されたものだと明らかにした。

 小池氏は、学園側から鴻池氏が働きかけを受けていたと主張し、自民党内で同様の事例がないかの調査を行うよう安倍晋三首相に求めた。

 鴻池氏は1日夜に記者会見を開き、学園の籠池理事長と面識があることを認めた上で、口利きなどの関与は否定していた。

 菅義偉官房長官は2日、鴻池議員が籠池理事長と面会していたことについて「どのようなやり取りがなされたか承知していないので、コメントする立場にない」と明言を避け、「本人が明確に説明すべきことだ」と述べた。

 政治家の働きかけの有無に対しては「本件の土地処分について不当な働きかけは一切なかった」と重ねて強調した。

 国民の財産である国有地の取引が、不明朗であってよいはずがなく、迅速な疑惑解明に異論はない。しかし、再三書いているように、政局優先の国会をやってる場合ではない。

 北朝鮮の暗殺やミサイル発射への議論はついぞ聞かないが、なぜだ?(WEB編集チーム 黒沢通)





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     3.11東日本大震災  福島第一原発爆発   楢葉町 337
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by nsmrsts024 | 2017-03-05 08:27 | 朝日新聞・綜合、政治

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