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2016年8月31日(水)・東日本大震災から5年5ヶ月と20日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5ヶ月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災       津波 285


2011年4月9日(土)・原発避難住民の半数を把握できず 福島8町村
福島第一原発の事故で避難指示圏内にかかっている福島県の8町村が、計約7万人の住民のうち半数近くについて、どのように避難しているかなどの現状を把握できていないことが、県への取材でわかった。

 8町村は事故を受け、役場機能を県西部の会津地方や埼玉県などに移している。避難者の把握が遅れれば、義援金の配布や仮設住宅の入居手続きなどに支障が出る可能性がある。

 県によると、4日の段階で、各町村の人口から身元が分かった死者数を除いたうえで、所在を把握できていない人数を聞き取った。その結果、埼玉県加須市に住民と集団移転した双葉町は約7千人のうち67%の行方がわからず、県北部の二本松市に役場機能を移した浪江町も約2万人のうち64%の所在がわかっていなかったという。

 県は、津波で広い地域が被害を受けたことに加え、原発事故に伴う避難指示圏が、早朝や夜間に原発から半径3~20キロと段階的に拡大されたことで、住民が散り散りに避難したことが影響しているとみる。

 県によると、各地の自治体が設けた避難所で暮らす8町村の住民は、総人口の3分の1程度にとどまるといい、所在が把握できていない人の多くは県内外の親族宅などに避難したとみられるという。

 県は8町村に対し、早急に実態を把握するよう求めている。また、避難者に対しては、避難者向けのコールセンター(0120・006・865)に電話して、所在を知らせるよう呼びかけている。連絡した避難者は、住んでいた町村から、必要な情報を郵便で得ることが可能になるという。(斎藤智子)

[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月31日]
プーチン大統領、12月に日本訪問へ…タス通信

【モスクワ=花田吉雄】タス通信によると、ロシアのウシャコフ大統領補佐官(外交担当)は30日、プーチン大統領が12月に日本を訪問する、と明らかにした。

ウシャコフ氏は「先延ばしになっていた大統領の日本訪問は12月に行われる。訪問の日付については合意しているが、日本側の了解を得たうえで発表する」と説明した。

安倍首相は9月2日にロシア極東ウラジオストクを訪問し、プーチン大統領との会談を予定する。その際に平和条約締結問題とともに、プーチン氏の日本訪問について話し合うという。

プーチン氏の日本訪問は当初、2014年秋に予定されたが、ロシアが同年春にウクライナ南部クリミア半島を併合し国際社会との緊張が高まったことを受けて延期されていた。

日露間では北方領土問題が懸案となっており、安倍首相はプーチン大統領との良好な関係をテコに領土問題での前進をめざす。
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by nsmrsts024 | 2016-08-31 05:26 | 朝日新聞・綜合、政治

2016年8月30日(火)・東日本大震災から5年5か月と19日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5か月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災      津波 284


2011年4月9日(土)・傾く家…液状化の浦安 住民「ローンあと30年分」
市域の4分の3が液状化した千葉県浦安市の今川地区に住む会社員(44)の家は傾いており「いると気持ち悪くなってくる」。玄関ドアが閉まらず、室内のドアは「自動ドア」のように勝手に閉まる。下水道が使えず、一家4人は友人宅やホテルの風呂を使う。

 損害保険会社の鑑定人は「傾いてますね。1度から2度」と言った。県建築士事務所協会支部の無料相談では「500万~800万円。住みながら直せばもっとかかる」と言われた。

 会社員は「多重債務者になってしまう」と頭を抱える。5年前に購入し、市内の賃貸マンションから住み替えた。「治安はいいし知人もできた。家族のためにがんばった」。上の子どもは小学校に入ったばかり。ローンはあと30年分、3500万円近く残る。「埋め立て地と知っていて住んだ私たちの自己責任なのか。行政側に責任はないのか」

 浦安市は、液状化した地区の戸建て約9030戸を対象に、家屋の被害調査の最中だ。被災者生活再建支援法に基づく公的支援は、市の調査に基づく罹災(りさい)証明書がもととなる。

 千葉市美浜区も液状化で355棟が全半壊した。磯辺地区の会社員西村広行さん(45)宅は約9センチ陥没。母さき子さん(74)は室内にいると気分が悪くなるという。3月末に調査した施工業者は「傾きは1度未満。水平に戻すだけで1千万円かかる」と言われた。

 9年前に建て替え、住宅ローンが15年以上残る。建物自体は壊れておらず、西村さんは「公的支援の対象にならないのではないか」と心配する。

 市内の約2900ヘクタールで液状化が起きた香取市では、住宅がほぼ水平に沈む「垂直沈下」の被害がかなり出た。上下水道が破損するなどの支障が出ているが、外観上は全壊扱いになるほど傾いていない。はっきりした基準もないといい、市の担当者を悩ませている。


[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月30日]
【G20首脳会議】緊迫の日中関係…日中首脳会談ギリギリまで調整
日中両政府は中国・杭州で開かれる20カ国・地域(G20)首脳会議にあわせた安倍晋三首相と習近平国家主席の首脳会談を調整している。尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺で公船の領海侵入を強行する中国側に、日本政府が強く抗議するなど日中関係が緊迫する中で、調整は直前まで難航しそうだ。

 日本政府は、岸田文雄外相が24日の日中外相会談で王毅外相に対し、日中中間線付近でのガス田開発なども含め、首脳会談前の「東シナ海全体の状況の改善」を要求。安倍首相は習氏と会談した際には、東シナ海での一方的な挑発、開発行為に抗議し、再発防止を求めるとみられる。習氏が前向きな態度を示す可能性は低く、「互いの主張をぶつけ合う場になる」(政府関係者)との見方が強い。

 G20首脳会議後はラオスで東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議が予定されており、安倍首相が南シナ海での中国の主張を全面否定した仲裁裁判所の裁定について、どこまで言及するかも焦点となる。

 また、G20首脳会議などにあわせた韓国の朴槿恵大統領との日韓首脳会談が実現すれば、安倍首相はソウルの日本大使館前にある慰安婦像の撤去を含め、昨年末の日韓合意を着実に実行するよう改めて求める構えだ。

 韓国が予定する米軍の最新鋭迎撃システム「高高度防衛ミサイル(THAAD)」の国内配備や、11月の日本開催を目指す日中韓首脳会談についても協議するとみられる。




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台風10号、朝にも関東接近 東北に記録的大雨の恐れ

 強い台風10号は29日、東京・八丈島の南から北東に進んだ。30日朝には関東の東に接近し、夕方から夜にかけて東北地方に上陸する恐れがある。気象庁は、北日本と東日本の広い範囲で局地的に1時間に80ミリ以上の猛烈な雨が降ると予測。東北では記録的な大雨になる地域もあるとして、警戒を呼びかけている。

 30日午前0時現在、台風10号は八丈島の東約360キロを1時間に20キロの速さで北北東に進んでいる。中心気圧は960ヘクトパスカルで、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は55メートル。30日昼には福島県いわき市の東南東約160キロに近づく。31日未明までには日本海に抜け、その後は温帯低気圧に変わる見通し。

 気象庁によると、1951年に統計を取り始めて以降、台風が太平洋側から東北に上陸する例はないという。30日夕までの24時間雨量は多いところで関東甲信で200ミリ、東北で350ミリを予想。東北は平年の8月分の雨量を上回るとみられる。

 29日に気象庁で会見した松本積・主任予報官は「これだけの雨が降る経験のない地域なので、今までにないような災害が起きる可能性がある」と話した。東北の太平洋側は、30日夕と31日未明が満潮と重なることから、高潮にも警戒が必要だという。

     ◇

 千葉県市川市の大洲防災公園で29日、台風10号を警戒して市が土囊(どのう)を無料配布した。

 同市では2013年の台風で床上浸水など大きな被害が出たことを受け、市民の手で災害を防ごうと公園内などに「土のうステーション」を開設した。この日、午前10時に同ステーションで配布が始まると、市民が次々と車で来て、職員たちと一緒に15~20キロの土囊を積み込んでいた。

 市によると1世帯20袋まで受け取れる。使用後は各家庭で備蓄する。高齢者らには配送もするという。(林紗記)





中国経済、進むも地獄・戻るも地獄の危機突入へ…世界秩序を無視し「中国排除」加速

6月に実施された国民投票により、イギリスはEU(ヨーロッパ連合)を離脱することが決定、今後はヨーロッパの分裂が懸念されている。11月に大統領選挙を控えるアメリカでは、当初は泡沫候補と見られていたドナルド・トランプ氏が共和党の指名候補を勝ち取り、民主党では「民主社会主義者」を標榜するバーニー・サンダース氏の躍進も耳目を集めた。

 アジアに目を向けると、中国とフィリピンの南シナ海の領有権をめぐり、オランダ・ハーグの常設仲裁裁判所が「中国の主張には法的根拠がない」という判決を下したことで、中国と東南アジア諸国、および日本との関係が注視されている。

 今、世界で何が起きているのか。7月に『欧州壊滅 世界急変』(徳間書店)を上梓した著者の渡邉哲也氏に聞いた。

●国民の不満とエゴイズムが噴出する欧米

--まず、6月の国民投票では、大方の予想を裏切ってイギリスのEU離脱が決定しました。

渡邉哲也氏(以下、渡邉) これは、EUはもちろん、戦後の枠組みと近年のグローバリズムの崩壊を意味する出来事です。近年、イギリスだけでなく、ヨーロッパ全体に移民に対する排斥の意識が高まっており、それが保守的な思想に基づく離脱派の勝利につながりました。

 また、フランスの国民戦線やイタリアの五つ星運動など、各国でEUやユーロに懐疑的な見方を示す政党が台頭しています。おそらく、イギリスのEU離脱後の世界は、各国のナショナリズムがより強く打ち出されていくことになるでしょう。さらに、17年には、フランスで大統領選挙、ドイツとオランダで総選挙が予定されており、その結果次第では、EUおよびユーロの瓦解が一気に進むことになると思われます。

--これまで「統合」を目指してきたヨーロッパですが、その流れに亀裂が入ったということですね。

渡邉 移民問題などの政治的課題にしろ、金融政策にしろ、統合によるメリットよりもデメリットのほうが顕在化しているような現状では、国民は統合の動きに対して反発するようになり、それはやがて国家間の対立を深めることにつながります。

 そうした流れは、アメリカの大統領選挙も同じです。トランプ氏とサンダース氏の主張は、いずれもアンチグローバリズムの色合いが強いものであり、特に「アメリカ第一主義」を唱えるトランプ氏の移民や経済に関する政策は、ヒト・モノ・カネの動きに壁をつくろうというものです。この2人の躍進は「アメリカの異変」などと報じられましたが、今は各国で国民の不満とエゴイズムが表出している状況なのです。

●イギリスのEU離脱で中国の孤立が加速か

--イギリスのEU離脱がもたらす影響は、ヨーロッパ以外にも波及するのでしょうか。

渡邉 イギリス国内の変化によって、中国が孤立を深める可能性があります。これまで、イギリスのデーヴィッド・キャメロン前首相とジョージ・オズボーン前財務大臣は親中路線をとっており、昨年10月の習近平国家主席の訪英の際には、大歓待をしたことが話題になりました。国民から「金の力にひれ伏した」という批判を受ける一方、中国から約7兆4000億円という巨額のインフラ投資を引き出したのです。


© Business Journal 提供
 また、中国の人民元は10月以降にIMF(国際通貨基金)のSDR(特別引出権)の構成通貨入りすることが決定していますが、この動きにしても、中国が主導するAIIB(アジアインフラ投資銀行)にしても、キャメロン・オズボーン体制のイギリスが後見人的な役割を担ってきました。

 しかし、EU離脱に伴って誕生したテリーザ・メイ首相は、中国による原発建設プロジェクトの見直しを発表するなど、“中国離れ”を打ち出し始めています。イギリスという大きな後ろ盾を失うことになれば、国際社会における中国の立場はますます厳しいものになるでしょう。

--中国といえば、南シナ海の領有権をめぐる常設仲裁裁判所の判決を無視するような姿勢が非難の的になっています。

渡邉 そもそも、5月に行われた伊勢志摩サミット(第42回主要国首脳会議)の「G7伊勢志摩首脳宣言」を見てもわかるように、世界は貿易やインフラ開発において“中国排除”を打ち出しており、事実上の「中国包囲網サミット」だったといえます。そんな中、中国は、国際司法の場で領土拡張を否定された上、「判決は無効である」という大人気ない姿勢を貫いていることで、世界から冷ややかな目で見られているのが現実といえるでしょう。

●進むも地獄、戻るも地獄の中国経済

--昨年来、バブル崩壊が懸念されている中国経済ですが、足元の状況はどうなっているのでしょうか。

渡邉 まず、資金量が多すぎることによる過剰流動性の問題があります。資金量が多くても実体経済が回復しないため、企業の競争力が失われると同時に、人件費の高騰によって人口集約型産業は壊滅状態です。また、鉄鋼や船舶などの重工業は、過剰生産状態で採算が合わないような状況です。

 実体経済に回復の兆しが見えないため、企業投資は控えられ、ダブついたお金は海外に持ち出されて投資や資産購入に充てられてきました。しかし、外貨準備高の減少を不安視した政府は海外への資金流出に規制をかけ、その結果、国内に滞留するお金が新たなバブルを起こしているわけですが、それも実体経済の回復には寄与しないバブルです。

 本来であれば、金利を引き上げて資金量を絞るのが正しい政策ですが、バブル崩壊の最中に利上げを行えば、企業は潰れ、銀行は不良債権が顕在化してしまいます。だから、金融の引き締めができないわけですが、このままではバブルがどんどん膨らんで手に負えなくなる。そのため、中国は進むも地獄、戻るも地獄の状態なのです。

--中国といえば、「ゾンビ企業」の存在も問題視されています。本来なら赤字で潰れてもおかしくない国有企業が、政府や銀行からの融資で生きながらえているという問題です。

渡邉 ゾンビ企業に対して、政府は「構造調整を行う」と閉鎖する姿勢を示していますが、そんなことをしたら大量の失業者が生まれることは明らかです。国有企業の下には下請けや孫請けなど多くの企業がぶら下がっており、多くはコングロマリットを形成しています。そのため、地域産業の壊滅を招くと同時に、不景気に対する鬱屈は政府への不満となって跳ね返ってくることになるでしょう。

 このように、中国はバブルの温床である資金量を絞ることができないため、さらにバブルが膨らむという悪循環に陥っていると同時に、資金量を絞れば破綻する企業と銀行の不良債権が増大するというジレンマを抱えています。日本のバブル崩壊時を見てもわかるように、銀行の経営が不健全化すれば、その余波で経済停滞が悪化すると同時に長期化する可能性も高くなります。

 これは、中国がここ数年抱えていた問題ではありますが、伊勢志摩サミットやイギリスのEU離脱という世界的な流れの中で、さらにクローズアップされているわけです。そして、国際社会の変化の中で、中国の苦境が浮き彫りになっているといえるでしょう。
(構成=編集部)
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by nsmrsts024 | 2016-08-30 02:22 | 朝日新聞・綜合、政治

2016年8月29 日(月 )・東日本大震災から5年5か月と18日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5か月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災       津波 283


2011年4月9日(土)・茨城南部の液状化、補助対象の「かさ上げ」も
茨城県南部の潮来市日の出地区では玄関が地中に沈んだ家や、正面が約50センチ沈んで裏側が50センチほど浮き上がった新築の家などが、いたるところにある。地区はかつて川の一部だったが干拓で水田になり、1977年に196ヘクタールの宅地になった。

 下水道が使えず、主婦(48)が空き地で食器を洗っていた。自宅は地面のコンクリートが隆起し、玄関のドアが半分しか開かない。車庫の地面も波打っている。「ローンが残っており、引っ越しは簡単にできない」と嘆く。

 元会社員の吉野一夫さん(62)宅は無傷に見えるが15センチ傾いているという。「東北の人に比べればまだ良い方だが、いくらかでももらえるならうれしい」

 茨城県南部の神栖市、鹿嶋市などでも被害が出ている。神栖市の担当者は「瓦も壁も基礎も大丈夫なのに、傾いている住宅は直すのに多額のお金がかかる。何とかしてあげたい」と話し、被災者生活再建支援制度の支給対象になる「大規模半壊」にかさ上げできないか検討している。

 茨城県災害対策本部によると、県内の住宅被害は7日現在で全壊496棟、半壊2758棟、一部損壊が6万9606棟。市町村による被害認定を経て罹災(りさい)証明を受け、被災者生活再建支援制度が適用される住宅は「全体でどのくらいかまだ分からない」という。



[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月29日]
【台風10号】「大型」に成長、30日夜に東北上陸へ 東北太平洋側への上陸は観測史上初

非常に強い台風10号は28日、「大型」の台風へ発達しながら本州南方沖を東へ進んだ。気象庁の同日の予想では30日夜にも東北地方へ上陸する恐れが高まった。東北地方太平洋側へ上陸すれば観測史上初。今後も勢力を維持したまま列島へ接近する見込みで、同庁は警戒を呼びかけている。

 気象庁によると、台風10号は28日午後6時現在、列島の南方沖を北東へ時速30キロで進んだ。中心気圧940ヘクトパスカル、最大風速45メートルで、南東側150キロ、北西側110キロ以内は風速25メートル以上の暴風域になっている。

 台風の進路上で海面水温が高かった影響で発達を続け、同日午後3時には風速15メートル以上が吹く領域の半径が500キロ以上となり、気象庁の階級で3段階中2番目に大きい「大型」の台風へ成長した。

 今後も強い勢力を維持したまま、30日午後には福島県沖に達し、31日にかけて進路を北西へ変え、東北地方を横断して日本海へ抜ける見込み。東北地方太平洋側への上陸は統計開始の昭和26年以降、初めてになるという。

 気象庁の黒良龍太現業総括予報官は「東北地方では上陸前から大雨になるので、十分に注意して接近に備えてほしい」と話した。
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by nsmrsts024 | 2016-08-29 05:01 | 朝日新聞・綜合、政治

2016年8月28 (日 )・東日本大震災から5年5ヶ月と17日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5ヶ月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災       津波 282


2011年4月9日(土)・シャープ、液晶パネル生産を一時休止 テレビ用の大型
シャープは8日、亀山工場(三重県亀山市)と堺工場(堺市)でテレビ用大型液晶パネルの生産を4月初めに休止したと明らかにした。東日本大震災による販売の落ち込みと、パネルに使う部材の供給が難しくなったためだ。5月の黄金週間明けの再稼働を目指す。

 国内のテレビ用大型パネルの生産で、シャープは、パナソニックとほぼ二分する大きな存在だ。休止する両工場の1カ月あたりの生産能力は、亀山が32型で180万枚分、堺は40型で130万枚分にのぼる。スマートフォンなどに使う中小型液晶パネル(おおむね10型以下)の生産は、三重など別の工場で続ける。

 薄型テレビの販売は震災後に低迷し、同社は1カ月分近い在庫を抱える。家電エコポイント制度も駆け込み需要が盛り上がらないまま3月末で終わり、当面は内外ともに販売の大きな回復が見込みにくい状況だ。

 加えて、液晶の部材をつくる工場が被災し、部材の供給は不安定な状態が続いているという。東北と関東は、液晶パネルの生産に必要な部品や素材で、世界的にシェア(市場占有率)が高いメーカーの工場が数多く、影響はシャープにとどまらないとみられる。

 一方、中小型液晶の需要は国内外で旺盛だ。シャープが培ってきた技術力を発揮しやすい領域でもある。限られた部材を、中小型用を生産する三重工場(三重県多気町)や天理工場(奈良県天理市)に振り向けることで、より安定的な稼働を目指す。(山村哲史)



[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月28日]
自動車ニュースを読み解く (20) 日産の可変圧縮比エンジンは100年に1度の大発明!? そのすごさを理解する

日産自動車がとんでもないエンジンを出してきた。9月29日に開幕するパリ・モーターショーに、世界初の可変圧縮比エンジン「VC-T」を出展すると発表したのだ。可変圧縮比といわれても多くの人はピンとこないかもしれないが、これはガソリンエンジン100年の歴史の中でも特筆すべき大発明といえる。

圧縮比を可変にすることがそんなにすごいのか、そもそも圧縮比とは何なのか。できるだけわかりやすく、退屈な話にならないように説明しよう。

エンジンとは、シリンダーの中にガソリンと空気が混ざった混合気を入れて燃焼させ、その爆発的な膨張でピストンを動かすしくみだ。ただし、シリンダー内に入れた混合気にそのまま火をつけても、それほど大きな力は得られない。点火する前にぎゅっと圧縮しておくことで、爆発力が飛躍的にアップする。

では、どのくらい圧縮すればいいのか。その答えは簡単で、圧縮させればさせるほど、エンジンはパワーアップする。ただ、ある程度まで圧縮比を上げると、ノッキングという弊害が発生してしまう。ノッキングは燃焼室内で起きる異常燃焼で、ピストンに穴を開けるなど、エンジンを破壊してしまう現象だ。そのため、高性能なエンジンを開発するには、いかにノッキングを回避しながら圧縮比を上げるかがポイントになる。


ノッキングしないように圧縮比を上げる。これは、決して大げさではなく、世界中の自動車メーカーが100年にわたって追求してきた命題と言っていい。かつてはハイパワーなエンジンを作るために、現在では燃費を良くするために、自動車メーカーは日夜、高圧縮比の実現をめざしているのだ。急に燃費の話が出てきたが、圧縮比を上げるとパワーアップするということは、同じガソリンの量でよりハイパワーにできるということであり、効率が高くなる。つまり低燃費になるのだ。

○独自のリンク機構で可変圧縮比を実現した「VC-T」

日産が世界で初めて実用化した可変圧縮比エンジンは、ノッキングを避けながら圧縮比を高める究極的な方法といえる。ノッキングが起きやすい高回転時、高負荷時には圧縮比を下げ、それ以外のときには圧縮比を上げることができるからだ。おそらくエンジンに圧縮行程が取り入れられるのとほぼ同時に、つまりは100年以上前から、可変圧縮比のアイデアはあったはずだ。エンジンを設計する人なら、状況に応じて圧縮比を変えたいと思わないはずがない。

実際、これまでにも可変圧縮比のしくみは数多く発表されている。しかし、そのすべてはなんらかの問題を抱えており、実用化に至らなかった。圧縮比を変化させるには、ピストンとクランクシャフトの間をつなぐコンロッドの長さを変化させる必要があるが、これは非常に難しい。コンロッドは単なる上下運動ではなく複雑な動きをしているし、非常に高い剛性と軽量さが求められるパーツだ。そこに長さを変えるしくみを組み込むことなど、不可能と言いたくなる。

日産の「VC-T」はクランクシャフトにリンク機構を追加し、このリンクにコンロッドを取り付ける構造。コンロッドの実質的な長さはコンロッドとリンクの合計となり、リンクの角度を変えることで、コンロッドの長さを変化させたのと同じ効果を得ることができる。じつは、このしくみが日産から発表されたのは2005年のことだ。そのため、可変圧縮比の実用化は時間の問題と思われていたのだが、この技術発表から実用化の発表まで、じつに10年以上もかかったことになる。

ちなみに、2005年にはフランスのベンチャー企業であるMCE-5社も、しくみの異なる可変圧縮比のしくみを発表しているが、こちらはその後の進展の発表がいまだにないようだ。可変圧縮比がいかに難しいか、うかがい知れるといえるだろう。


さて、日産の「VC-T」は、圧縮比を14:1から8:1まで変化させることができるという。14:1はマツダがスカイアクティブテクノロジーで実現した圧縮比と同じで、現在のところNAエンジンの究極の圧縮比といえる。一方、8:1はパワー重視のターボエンジンの圧縮比に近い。「VC-T」はターボエンジンだが、この圧縮比を見ると、究極のNAエンジンとハイパワーなターボエンジンがひとつのエンジンにまとめられているといえるかもしれない。

○ハイブリッド持たない日産の切り札となるか

日産はハイブリッド技術を持たない自動車メーカーだ。現在、国内シェアではトヨタだけでなく、ホンダやスズキの後塵も拝している日産だが、ハイブリッドのラインアップがないことがその大きな要因であることは間違いない。対照的にトヨタ、ホンダ、スズキはいずれも独自のハイブリッド技術を持っている。だからこそ、日産は「VC-T」をハイブリッドに対抗する切り札として注力しているはずだ。

「VC-T」のスペックは発表されていないが、パワーでも燃費でもハイブリッドに対抗できる性能を実現していることは間違いないだろう。また、ターボエンジンであっても、ターボが効いていないときにはNAエンジンと同じ圧縮比にできるので、ターボの弱点をすべて克服できる。ターボラグがないはもちろん、高いレスポンスや高回転の伸びなど、従来はNAエンジンだけの美点とされていた特性を実現しているかもしれない。

もちろん懸念もある。たとえばコスト。まさかハイブリッドほどコスト増になることはないだろうし、最初に搭載されるのはインフィニティブランドのモデルなので、当面はコストが問題となることはないだろう。しかし、コンパクトカーなど他のモデルへの流用を考えたとき、コストは非常に重要だ。




エンジンそのものの仕上がり、熟成度にも懸念はある。というのも、おそらく「VC-T」ではクランクケースをゼロから作り直す必要があるからだ。これまでに登場したエンジン関連の技術、ターボ、DOHC、4バルブ、可変バルブタイミング、直噴などの技術は、いずれもエンジン本体に変更が必要ないか、あるいはヘッド部分だけの変更だった。しかし、「VC-T」ではクランクケースを作り直さなければならない。

クランクケースは建築でいえば基礎、土台にあたるもので、地味だが非常に重要だ。そして、意外にも数多くのノウハウがある。補強のためのリブ(板状の突起)ひとつとっても、軽量化と強度の両立、さらには振動や騒音を巧みに封じ込める振動特性などのノウハウが詰まっているのだ。そして、これまでのエンジンではクランクケースを大幅に変える必要がなかったため、現在のエンジンのクランクケースは、数十年分のノウハウを積み上げた究極の完成度になっている。

「VC-T」では、おそらくその積み上げたノウハウの多くをリセットして開発しなければならない。コンピューターシミュレーションを駆使できる現代でも、その完成度を高めていくのは非常に難しいはずだ。

このように、可変圧縮比は非常に難易度の高い技術だが、しかしいまの日産といえば「技術の日産」。パリ・モーターショーでの発表に際しては、驚くべき数字が並ぶであろうスペックとともに、こうした難問を日産がどのように解決したかに注目したい。日産のエンジンといえば、1994年に登場したVQエンジンは世界的に絶大な高評価を受け、現在でもルノーなどに供給されているほどだ。そうした技術力から生み出された「VC-T」によって、ガソリンエンジンの歴史に新たなページが開かれることを期待したい。



台風10号 経験したことのない被害のおそれ


台風10号は再び、非常に強い勢力となって北上しています。
八の字を描くような動きを見せているせいか、「迷走」や「さまよえる」など奇妙な呼ばれ方をしていますが、今後は進路を北へ定め、東日本から北日本に接近、上陸するおそれが高まっています。

台風予報に安易な推測は禁物ですが、台風が予報円の中心を通った場合、30日(火)に東北の太平洋側に上陸する可能性があります。
台風の記録が残る1951年以降、福島県・宮城県・岩手県に上陸(再上陸を含む)した台風はありません。
今回は台風があまり衰えずに、接近・上陸することが考えられ、東北地方にお住いの方にとって、今までに経験したことのない台風被害になるかもしれません。
まもなく収穫時期を迎える稲作や果樹などの農作物に重大な被害が出るおそれもあり、最大限の対策が必要です。

(気象予報士・片山 由紀子)

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by nsmrsts024 | 2016-08-28 04:56 | 朝日新聞・綜合、政治

2016年8月27日(土)・東日本大震災から5年5ヶ月と16日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5ヶ月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災      津波 281


2011年4月9日(土)・トヨタ、4月北米生産を5日間操業停止 部品調達滞り
トヨタ自動車は8日、北米にあるほぼすべての工場で、4月末までに計5日間、操業を停止すると発表した。東日本大震災の影響で日本からの部品調達が滞っているため。トヨタが北米工場の操業停止に踏み切るのは震災発生以降で初めて。

 対象は、米国、カナダ、メキシコにある14工場のうち、米ミズーリ州にある部品工場と建設中のミシシッピ州の工場を除く12工場。インディアナ州にある資本提携先の富士重工業での生産も止める。2008年のリーマンショックによる需要急減に対応して以来の規模となる。

 トヨタは震災発生以降、部品供給の遅れに備えて残業や土曜日の操業を止めている。しかし代替が難しい電子部品や樹脂部品の供給が回復せず、操業停止に踏み切ることにした。

 停止するのは15、18、21、22、25日。ケンタッキーの工場だけは21日稼働する。レイオフ(一時解雇)は行わず、従業員はトレーニングなどにあたるという。5月以降については未定。(ニューヨーク=山川一基)


[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月27日]
●官民連携で中国に対抗、アフリカに良質インフラ
【ナイロビ=白石洋一】日本主導でアフリカ開発の支援について議論する第6回「アフリカ開発会議」(TICAD)が27日午前(日本時間27日午後)、ケニアの首都ナイロビで開幕する。

安倍首相は開会式での基調講演で、アフリカで日本企業による質の高いインフラ(社会基盤)投資を進める考えを示すとともに、「日アフリカ官民経済フォーラム」の設立を表明する。巨額の援助などを通じて影響力を強める中国に対抗し、官民が連携してアフリカでの存在感を高める考えだ。

同会議は27日から2日間開かれ、アフリカからは約50か国の首脳らが参加する。

首相は基調講演で、「質の高い」「強靱(きょうじん)な」「安定した」アフリカを目指すとし、地熱発電の開発や鉄道・港の整備、人材育成などに取り組むことで実現を図る考えを示す。



中国、尖閣での法執行規定 刑事罰明文化 日本船「摘発」根拠に
 中国の最高裁に当たる最高人民法院は今月1日、中国の「管轄海域」で違法漁労や領海侵入をした場合に刑事責任を追及できるとする「規定」を定めた。最高人民法院が海洋権益に関し具体的な条文で司法解釈を定めるのは初めて。規定の施行以降、中国は自国領海と主張する尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺での公船の活動を活発化させており、日本の排他的経済水域(EEZ)で公船から乗組員が中国漁船に行き来する「法執行」とみられる行動も確認されている。海事関係者は、背景に規定の施行があるとみて注視している。(加藤達也)

 最高人民法院が示したのは、「中国の管轄海域で発生する関係事案審理における若干の問題に関する最高人民法院規定(1)」と「同(2)」。今月2日に施行された。中国の海域での違法行為の内容と管轄権や違反の事例を詳細に示し厳格な法執行を明記している。

 条文では海上の自国領域での環境汚染や、シャコやサンゴなどの生物、資源の違法採取を厳重に刑事処分することを強調した上で、「ひそかに国境を越えて中国領海に違法侵入」し「域外への退去を拒む」場合などに厳罰を科すことができるとしている。規定が適用される「管轄海域」については、「内水、領海、接続水域、EEZ、大陸棚」などとしている。

 中国は尖閣諸島について日本の領有を認めず、自国領域と主張している。大陸棚についても沖縄トラフを含むとしており、今回の規定で、中国国内法上は、尖閣を含む日本側の領域で日本人漁師などを中国側公船が摘発することを正当化した形だ。今後、同諸島周辺で規定などを根拠に「不法侵入」などとして日本人を身柄拘束する可能性をちらつかせることで、日本側を牽制(けんせい)する意図があるとみる政府関係者もいる。

 最高人民法院は今年3月の全国人民代表大会(全人代)で、尖閣諸島近海での「司法管轄権」の明確化を主張し、「海事司法センター」創設を宣言。中国側は尖閣を含む日本領海内での法執行を正当化する国内根拠を積み重ねてきた。

 中国の海洋進出に詳しい東海大学の山田吉彦教授は「中国側は尖閣諸島を自国領土と主張しており、規定は中国の国内法で、中国公船による日本領海内の法執行に法的根拠が存在することを示し、積極的な執行を促す意図がうかがえる。日本側は日本船の拿捕(だほ)、拘束などあらゆる事態に警戒すべきだ」と話している。
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by nsmrsts024 | 2016-08-27 05:11

2016年8月26日(金)・東日本大震災から5年5ヶ月と15日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5ヶ月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災         津波 280


2011年4月9日(土)・三菱化学鹿島事業所、5月に一部再開 エチレン製造
三菱化学は8日、東日本大震災で被災した鹿島事業所(茨城県神栖市)について、5月20日ごろから一部の操業を再開すると発表した。同事業所はエチレンの国内生産能力の1割強を占めるため、自動車部品メーカーなどへの原料供給が滞ることが心配されていた。

 三菱化学によると、港湾施設の復旧が予定通り進めば、二つのエチレン製造設備のうち一つを5月20日ごろ再開。残りも6月27日に動かせるという。

 鹿島事業所のある鹿島コンビナートの東部地区では、震災による津波で港湾設備が大きく損傷。三菱化学は3月下旬の時点で、復旧まで少なくとも2カ月以上かかるとの見通しを示していた。

 鹿島コンビナート東部地区では、エチレンの原料となるナフサを精製するJX日鉱日石エネルギーの製油所も停止している。操業再開時に、ナフサを同製油所から受け取るか、輸入でまかなうかは現時点で未定という。


[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月26日]
●福島第一2号機にサソリ型ロボ投入へ 核燃料位置を調査

東京電力は25日、年明けにも福島第一原発2号機の原子炉格納容器にロボットを投入すると発表した。最難関とされる溶けた核燃料の取り出しに向け、燃料の位置や広がりを探る。東電などは調査結果をもとに、2018年度にも取り出し方法を決め、21年から取り出し始める計画。だが、予定通りに進んでもロボットの投入は1年半遅れで、全体の計画が順調に進むかは見通せない。

 投入するのは、東芝が開発したサソリ型ロボット。狭い場所を通れるよう細長い形で、調査したい場所に来ると後部のカメラを前に起こして撮影する。蒸気が立ちこめていても3メートルほど先まで見通せるという。2号機の格納容器にある入り口からレールをつたって内部に入り、溶けた燃料の状態などを確認する。

 「サソリ」の投入は、当初、昨夏を予定していたが遅れている。入り口近くの放射線量が高すぎ、サソリを入れる作業員の被曝(ひばく)を減らすために除染から始めなければならなかったからだ。入り口をふさいでいた鉄板を遠隔操作で取り除くのにも時間がかかった。




川内原発停止と再点検、鹿児島知事が九電に要請
鹿児島県の三反園訓みたぞのさとし知事は26日、県庁で九州電力の瓜生うりう道明社長と面会し、九電川内せんだい原子力発電所(鹿児島県薩摩川内市)を停止させて熊本地震の影響を再点検するよう要請した。




 知事の停止要請に法的な拘束力はなく、九電は現時点で即時停止には応じない方針だ。
 要請書では「熊本地震は甚大な被害をもたらし、川内原発に対する県民の不安の声が高まっている」と主張。原子炉の一時停止と再点検のほか、自治体の避難計画に対する支援体制の強化、事故発生時の正確な情報発信などを求めている。

 7月に就任した知事は記者会見などで、「熊本地震を受け、『原発は大丈夫なのか』という不安に応えるため再点検が必要」などと述べていた。

 九電は、10月に川内原発1号機、12月に2号機を止めて定期検査を行う計画を立てている。
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by nsmrsts024 | 2016-08-26 00:09 | 朝日新聞・綜合、政治

2016年8月25日(木)・東日本大震災から5年5か月と14日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5か月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災        津波 279


2011年4月9日(土)・住友金属鹿島製鉄所「完全復旧に2年」 会長が見通し
住友金属工業の下妻博会長は8日、朝日新聞の取材に応じ、東日本大震災で被災した鹿島製鉄所(茨城県鹿嶋市)について「完全復旧には2年かかる」と見通しを語った。東日本で今夏に予想される電力不足には「はなから25%節電と言われたら困る」と話し、政府などに対し、企業の自主努力を尊重するよう求めた。

 同製鉄所は震災で港のクレーンが倒壊するなど、大きな損害を受けたが、高炉は3月末に2基とも試運転を始めた。下妻会長は「クレーンは和歌山製鉄所から移設する。5月には平常運転に戻る見込みだが、火災が起きたガスタンクなどの完全な復旧には2年ぐらいかかる」と述べた。

 夏の電力不足では、和歌山製鉄所に工程の一部を振り分けるなど節電策を検討。その一方で、「各企業が自主的な節電の判断をまとめた後、電力供給能力とのバランスを考えたうえで、家庭にもお願いする手順にすべきだ」と語った。(清井聡)


[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月25日]
●中国がジブチに海軍基地 「中東に軍事プレゼンス狙う」?欧米安全保障への“挑戦”と警戒論も

【北京=西見由章】中国がアフリカ東部ジブチで建設を進める中国海軍の「補給施設」について、欧米諸国が人民解放軍初の海外基地として警戒を強めている。南シナ海で軍事拠点化を進める中国が、「ジブチを足がかりに中東周辺でも軍事プレゼンスの展開を狙っている」と一部の専門家は分析している。

 米紙ウォールストリート・ジャーナルは22日、中国がジブチで「90エーカーの敷地に初の海外軍事基地を建設している」とし、「大国として台頭する中で歴史的な一歩だ」と指摘した。来年に完成予定の基地は「武器庫や艦艇・ヘリの整備施設、海軍陸戦隊(海兵隊)や特殊部隊の拠点」として使用されるとの専門家の見方を紹介。こうした動きは「大戦後の世界秩序を支えてきた欧米の安全保障体制への挑戦となるかもしれない」と警戒感を示した。

 中国国防省は2月、ジブチの基地について「すでに基礎工事が始まった」と建設を認めた際に、「ソマリア沖アデン湾で海賊対策にあたる部隊や(アフリカの一部地域に派遣している)国連平和維持活動(PKO)部隊の休息や燃料補給」が目的だと説明した。

 中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報(英語版)も今月23日、「米国のように世界中に基地を置き、他国に向けて力を誇示するためではない」との専門家のコメントを掲載し、警戒感の解消に躍起だ。

 ただ今回の基地建設は、欧州までの経済圏を構築する「一帯一路」構想の一環だと指摘する声もある。ある中国軍事研究者は中国側の目標について「一帯一路の要衝となる中東で軍事プレゼンスを展開し、中国の経済活動の保護と自国に有利なルールづくりを可能にすること」と分析する。

 さらに今年1月に中東のサウジアラビアがイランと断交したことが、こうした動きを急がせたという。「軍事衝突が起きれば中東は米露のゲームで動くことになる。この地域における軍事力の必要性を中国に再認識させた」

 ジブチは紅海の入り口にある戦略的要衝で、米国がテロリスト掃討を目的に基地を置いているほか、ジブチ防衛のための旧宗主国フランスの基地や、アデン湾で海賊対処活動を行う自衛隊の拠点もある。現地の外交筋は「ジブチに基地や拠点を置く各国の立場はそれぞれ違うが、中国が大規模な基地をつくる目的が明確でないため、懸念を共有している」と話した。




●日中、尖閣問題で平行線 外相会談「衝突回避」では一致
岸田文雄外相は24日、中国の王毅(ワンイー)外相と東京都内で会談した。岸田氏は、沖縄県・尖閣諸島周辺での中国公船の活動について沈静化を要求。日中首脳会談の開催条件に東シナ海の状況改善を求めた。一方、これに先立って行われた日中韓3カ国の外相会談では、北朝鮮に挑発行動の自制や国連安全保障理事会決議の順守を求めることで一致した。

 岸田氏は、尖閣周辺での中国公船による日本領海への侵入を抗議。事態の沈静化と再発防止を強く求めた。その上で、9月上旬にある中国での主要20カ国・地域(G20)首脳会議の際に想定される安倍晋三首相と習近平(シーチンピン)国家主席との首脳会談に言及。尖閣周辺を含めた東シナ海での中国側の活動について「状況が改善すれば、首脳会談を含め対話を通じて関係改善を進めていきたい」と語った。

 岸田氏によると、王氏は東シナ海をめぐる中国側の見解を改めて主張。東シナ海をめぐる情勢の認識は平行線に終わった。ただ、王氏は「情勢の悪化を防ぎ、不測の事態を回避することが重要」と言及。両者は、偶発的な衝突を避けるため「海空連絡メカニズム」の運用開始が重要との認識では一致した。

 ログイン前の続き王氏は会談後、記者団に「双方の努力を通じ、海上の摩擦をしっかり管理することで共通認識に達した」と強調。G20サミットの際の日中首脳会談については「中国側も検討しているが、良好なムード、環境が必要だ。客は主人の言う通りにすべきだ」と語った。

 G20の開催まで2週間を切るなか、東シナ海問題で対立する日中双方は首脳会談の実現に向けて調整を続ける方針だ。日本政府は24日、谷内正太郎国家安全保障局長を楊潔篪(ヤンチエチー)国務委員(副首相級)との会談のため、北京に派遣した。

 日中外相会談に先立つ日中韓外相会談では、北朝鮮が24日朝に日本海から潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)を発射したことを受け、北朝鮮の核ミサイル問題を協議。会談後の共同記者会見で、岸田氏は「(日中韓で)国連安保理を含む国際社会の取り組みを主導し、安保理決議の順守を強く求めることを確認した」と述べた。王氏は「中国は北朝鮮のミサイル開発に反対する」と語った。

 この日は日韓外相会談も行われた。岸田氏は韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相に、元慰安婦を支援する韓国の財団に政府予算から10億円を拠出する閣議決定をしたと伝達。日本外務省は、財団から昨年末時点の元慰安婦生存者46人に1人当たり1億ウォン(約1千万円)程度、死亡者199人の遺族にそれぞれ2千万ウォン(約200万円)程度が医療介護費などの名目で支払われると発表した。(武田肇、西村大輔)

■各外相会談の骨子

【日中韓】

・北朝鮮に安保理決議の順守を強く求めることを確認

・日中韓首脳会談に向けた協力で一致

・防災、環境、日中韓FTA(自由貿易協定)などの協力推進を確認

【日中】

・尖閣諸島周辺の活動に日本が再発防止を要求

・中国は不測の事態回避、関係改善が必要と認識

・首脳会談実現に日本が東シナ海の状況改善を要求

・北朝鮮問題で中国に一層の対応を求める

【日韓】

・慰安婦問題で日本から10億円支出の閣議決定を伝達

・日本から少女像問題の適切な解決に努力を要求

・北朝鮮の挑発行動に連携して対応することを確認




地球に似た惑星発見、水も存在か 太陽系から4光年先
太陽系に最も近い恒星の周りで、地球に似た惑星が見つかった。岩石でできており、水が存在する可能性もあるという。英ロンドン大などの研究者らが25日付の英科学誌ネイチャーに発表する。

 8カ国による研究グループはチリにある天文台などで、地球から約4光年離れた「プロキシマ・ケンタウリ」という恒星を周回する惑星を新たに発見。「プロキシマb」と名付けた。重さは地球の1・3倍以上で、約11日で公転している。

 研究者らによると、この星では水分が生まれ、現在も残っている可能性がある。地表温度は液体の水が存在できる範囲とみられる。太陽系外で水がある可能性を持つ星としては、今回の惑星が太陽系に最も近いという。ただ、恒星からの距離が近く、X線が地球の400倍にあたることもわかっている。

 研究者は「次に目指すのは、大気や生命が存在するかどうかの調査だ」としている。(山崎啓介)




イタリア中部の地震、死者159人に 負傷者400人

イタリア中部で24日未明に起きた大地震による死者は、25日未明(日本時間同日午前)までに159人に達した。ANSA通信が伝えた。負傷者は約400人に上り、行方不明者もまだ多数いるとみられる。救助隊は夜を徹して倒壊した建物に閉じ込められた生存者の捜索を続けている。

 レンツィ首相は24日午後、被害が最も大きかったアマトリーチェを視察後に会見し、「この緊急事態を乗り切るには長い時間がかかる」と述べ、早急に復興策を講じる考えを示した。

 アマトリーチェでは、子どもを含む少なくとも64人が死亡した。観光客に人気の老舗「ホテル・ローマ」も倒壊し、国営イタリア放送は地震発生時に滞在していた約70人のうち、6~7人が死亡したと報じた。

 24日夕、アマトリーチェ中心部では、救助隊が救助犬を使ってがれきの下に埋まった生存者の捜索にあたった。犬が何かを見つけると、隊員ががれきの中に向けて呼びかけた。反応がないのを確認し、重機でがれきの撤去作業を進めた。

 現場は山間部に家々が点在し、狭い道路が救出作業を困難にしている。バチカン(ローマ法王庁)は救助活動を手伝うため、消防隊を派遣。フランシスコ法王は24日の行事で予定していたスピーチを延期し「哀悼の意を表し、被災地の人たちに寄り添う」と述べ、参加者らに祈りを呼びかけた。余震も続き、破損した多くの建物がいつ倒壊してもおかしくない状況にある。被災者の多くは車で町を出て、周辺の町に避難した模様だ。在イタリア日本大使館によると、24日夜(日本時間25日未明)の時点で日本人が被害にあったとの情報は入っていない。(アマトリーチェ=山尾有紀恵)




「炉心溶融」公表遅れ謝罪=東電幹部、新潟知事に―福島原発事故

東京電力の姉川尚史常務らは25日、新潟県庁で泉田裕彦知事と面会し、福島第1原発事故の際に炉心溶融(メルトダウン)が起きたことを伝えず、県に誤った説明をしたと謝罪した。

 炉心溶融の公表遅れについて、姉川常務は「これまで十分な回答ができなかったことをおわびしたい」と陳謝した。泉田知事は「5年間事実を言えなかったのは社内に言えない壁や仕組みがあるのではないか」と指摘。県と東電が設置する合同検証委員会で、一連の経緯を明らかにするよう東電に求めた。

 合同検証委の初会合は、今月末にも開かれる見通し。

 東電は福島事故1週間後の2011年3月18日、泉田知事に県庁で状況を説明したが、炉心溶融の事実を伝えなかった。

 当時、東電柏崎刈羽原発(新潟県)から説明に来た松本純一・福島第一廃炉推進カンパニー運営統括部長は「会社から(炉心溶融を)伝えるなと指示を受けたことはないが、状況を十分分析し、炉心溶融と申し上げるべきだった。説明があいまい、不十分だった」と謝罪した。

 知事は「どうしてこれまで言えなかったのか。国民に分かるよう総括してほしい」と求めた。

 炉心溶融の公表が遅れた問題では、東電の第三者検証委員会が今年6月、当時の社長が「炉心溶融」という言葉を使わないよう役員に指示していたと公表した。 
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by nsmrsts024 | 2016-08-25 05:06 | 朝日新聞・綜合、政治

2016年8月24 日(水 )・東日本大震災から5年5か月と13日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5か月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災      津波 278


2011年4月9日(土)・傷ついた故郷のため走る 福島の東邦銀、陸上部新設
震災と原発事故に苦しむ県民を力づけたい――。東邦銀行(本店・福島市)が、北京五輪代表で女子400メートル日本記録保持者の千葉麻美選手ら6人を招いて陸上部を新設し、8日に記者会見を開いた。

 入社したのは、3月まで東京のナチュリルアスリートクラブに在籍していた福島大OG。同行でも監督になる川本和久・福島大監督は「このような状態で9割方移籍はない、と思っていたが、『こういう時だからこそ、責任を持ってやる』という連絡に涙が出た。震災で連絡の取れない教え子もいるが、選手らを必死に指導していく」と話した。

 郡山市出身で、2001、03年世界陸上代表の吉田真希子選手は、いわき市勿来町に住む妹宅に津波が目前まで迫ったという。「知り合いもたくさん被災し、心配。でも、生まれ育った福島のために頑張る」と決意表明した。

 妊娠を発表し、「来年のロンドン五輪に照準を合わせる」と話した千葉選手らはその後、避難所になっているあづま総合運動公園を訪れ、子どもたちと鬼ごっこなどをした。



[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月24日]
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安倍首相のマリオ姿を世界はどう報じたのか 海外メディア、ネットの反応は?

リオデジャネイロのマラカナン競技場で行われたオリンピックの閉会式に、安倍晋三首相が「スーパーマリオ」の扮装で登場し、2020年東京大会をアピールした(2016年 ロイター/Stoyan Nenov)© 東洋経済オンライン リオデジャネイロのマラカナン競技場で行われたオリンピックの閉会式に、安…  
 過去最高数のメダルを日本にもたらしたリオデジャネイロ・オリンピックが8月21日に閉幕した。閉会式におけるリオから東京への引き継ぎセレモニーでは、安倍晋三首相が任天堂のゲームキャラクター、スーパーマリオになって登場するというサプライズが会場を沸かせたが、日本のプレゼンテーションは果たして世界にどう受け止められたのか。

 海外の反応を探りながら、2020年に向けた”日本のコミュ力”の課題について触れてみたい。

海外メディア、インターネットの反応は?

 「ダッサ~」。安倍首相が閉会式のセレモニーで、マリオとして登場した瞬間、小学校6年生の娘と筆者は同時に大きな声をあげた。一国の首相がコスプレ、という想定外のシナリオに、思わず出てしまった言葉だ。

 が、意外に、このダサ面白さ、悪くはないかも…。しばらく経つと、じわじわとそう感じ始めた。果たして、このパフォーマンスは世界が注目するイベントにおいて吉と出たのか、凶と出たのか。海外メディア、インターネットの反応を探ってみた。

 以下が主なメディアの論調である。

 ・リオの閉会セレモニーの山場は2020年の東京五輪のプレゼンテーションだった。もしリオでのこのプレゼンテーションが何らかの指標になるものだとしたら、本番はすごいものになりそうだ。日本のクリエ―ティブな側面が聴衆を驚かせ、歓喜に導いた。2020年にも同じことが起きてくれることを望もう。(アメリカの人気デジタルメディア、Quartz)

 ・閉会セレモニーの最も大きな喝采は、安倍首相がマリオになって登場した時におくられた。2020東京は日本のポップカルチャーのアイコンたちをフルに恥ずかしげもなく活用したものになるだろう。(英BBC)

 ・日本の首相がマリオになって登場した時、東京でのオリンピックはepic(最高)のものになることがわかった。(英BBC のツイッター)

 ・観客が驚きの声を上げるのと同時に、インターネットも興奮に陥った。ツィッターはマリオが首相だとわかると、熱狂の渦に包まれ、「日本の首相は史上最高の登場を遂げた」などといった声にあふれた。(英Daily Mail)

 ・スーパーマリオか安倍晋三か?日本の首相がリオで勝利の登場。安倍晋三の最高の登場シーンは、東京五輪の興奮の幕開けとしては、これ以上のものはなかった。(米Fortune)

 ・スーパーマリオが閉会式の主役を奪う。マラカナ競技場は安倍首相がコスチュームを脱ぎ、登場した瞬間に喝采と拍手が沸き起こった。(米NBC)

 ・東京2020。君はもう僕らを夢中にしたよ。(Yahoo! Sports)

 ・ビデオはすごかったし、私も日本に行きたくなった。(英The Guardian)

 ・首相はマリオになり、ショーの主役を奪った(米CNN)

 ・安倍首相(のパフォーマンス)に対するソーシャルメディア上での反応はおおむね好意的だった。ユーザーは首相が愉快なスタントができることに喝采をおくった。(米Bloomberg)

どのメディアも型破りな演出と趣向に興奮

 どのメディアも型破りな演出と趣向に興奮し、大絶賛している印象だ。ツイッター上でも、「日本に行きたくなった」「待てない」「涙が出た」「すっごいクールだ」などといったコメントであふれた。

 もっとも、今回のようにスクリーンの映像と会場を繋げる演出は、2012年のロンドン五輪開会式で、より大掛かりな形で行われている。英国を象徴する映画である『007』の主人公ジェームズ・ボンドがエリザベス女王をエスコートしてヘリコプターに搭乗。会場上空で女王が颯爽とヘリから飛び降りる映像と、実際にスタントマンがヘリから舞い降りるシーンを同期させ、会場にエリザベス女王が現われるという演出をしてみせた。その意味では、演出としての目新しさがあるわけではない。

 しかし、映像に登場した「キャプテン翼」「ドラえもん」「ハローキティ」、そして「スーパーマリオ」が、日本ならではのソフトパワーを印象付けた。実は、2020年に東京でオリンピックが開かれることを知っている人は、海外ではそれほど多かったわけではない。筆者はつい最近までアメリカに滞在していたが、東京開催を知っている人は100人中1~2人程度と言ったところ。自国で開催される場合はともかくとして、他国開催の場合は、それほど関心があるわけではないのだ。

 そうした中での今回のプレゼンテーション、特に安倍首相のパートの演出の奇抜さは、世界の耳目を集める意味では最大級のインパクトといっていいだろう。

 一方で、この奇想天外さに、国内では眉を顰(ひそ)める人も少なくないようだ。「政治家が出るのはどうか」「安倍首相の登場に非難と嘲笑」などと書き立てるメディアもある。

 確かに、日本人らしからぬ、「突き抜け方」であるのは事実だ。しかし、「前例のないことはしない」と見られがちな日本人が、ここまでのことをしたことに一種の爽快感も広がったのではないか。

リーダーには遊び心があってもいい

 そもそも、一国のリーダーには「笛吹き役」「道化役」を演じる遊び心があってもいい。アメリカのオバマ大統領はソーシャルメディアなどとうまく使い、有権者・国民と直接的なエンゲージメント(絆)作りを進めており、自ら主役を務める動画を時々リリースして、政策をアピールする。例えば、ヘルスケアプランをプロモートするために、オンライメディアのBuzzfeedと共同で制作したユーモアたっぷりのビデオがある。大統領を辞めたら何をするかを模索して探し回る姿をコメディタッチのストーリーにしたビデオも、かなりよくできている。単純にエンタテイメントとしても面白く、その堂々した役者ぶりには舌を巻く。

 イケメンで有名なカナダのジャスティン・トルドー首相も驚異の肉体技を誇るヨーギ(ヨガをする人)であり、ボクシングのチャリティーマッチなどでも意外な才能を発揮する芸達者でもある。あの強面のロシア大統領、プーチンも、毎年、国民からの質問に生放送で答える「プーチン・ホットライン」という番組で、ユーモアも交えた当意即妙のやり取りを見せ、国民に絶大な人気を誇っている。グローバル時代のリーダーには度胸と愛嬌、そしてパフォーマンス力が必須ということだ。

 「2020年は日本が世界という舞台にre-emergence(再登場)する最大のチャンスだ」。世界的PR会社ウェーバーシャンドウィックのアンディ・ポランスキーCEOは力説する。日本人らしい慎み深さ、奥ゆかしさは美徳ではあるが、魑魅魍魎の世界の舞台で再び伍していくためには、「日本人らしさ」という枠を超える突き抜けた発信力・表現力が絶対的に必要だ。「卓球の水谷選手の肩から上に手を挙げるガッツポーズはけしからん」などと意見を述べる御仁もいらっしゃったが、スポーツの感動は、選手の喜び、悲しみ、驚きなどの素直の感情表現の姿から生まれるものであり、それを自制せよ、という意図がよくわからない。

 そもそも、日本人選手の感情表現は、海外選手に比べると圧倒的に控えめだ。そこにさらにタガをはめる必要などまったくないように思う。逆に感情表現をもっと豊かにすることで、さらに感動を呼ぶこともできるはずだ。安倍首相も、あそこに登場する思い切りはよかったが、笑顔が足りなかった。あの場面で、笑顔をほとばしらせることができていたら、さらに盛り上げることができただろう。日本人のコミュニケーションにおけるエモーショナル(感情)アピール力の向上は2020年に向けた大きな課題の一つといえる。

 オリンピックという一大パフォーマンスの場で求められるのは「型にはまった」「規定内」の演技ではない。周囲の期待をいい意味で裏切る「型破り」で「想定外の」サプライズであり、興奮だ。日本人の「枠」を超えることを怖れない「はみ出し力」「突き抜ける力」を鍛えること、突き抜けようとする人の足を引っ張らないこと。2020年の東京五輪に向けて、求められるグローバルコミュ力養成の第一歩は、このあたりから始めるべきかもしれない。





日中韓外相会談:関係改善へ課題山積 中国と対話模索
中国の王毅外相と韓国の尹炳世(ユン・ビョンセ)外相は23日、東京都内で24日に開かれる日中韓外相会談に出席するために来日した。2012年秋の習近平指導部発足後、中国の外相が来日するのは初めて。両外相は23日夜、都内のホテルで開かれた岸田文雄外相主催の夕食会に出席し、約1時間にわたり懇談した。日中、日韓とも関係改善に向けた課題が山積するなか、事前の調整が難航したこともあり、会談後の成果文書は発表しない予定だ。【小田中大、米村耕一、北京・河津啓介】

 夕食会後、会場に残った岸田氏と王氏は約1時間、非公式に会談した。内容は明らかにされていないが、日中間の懸案が際立っていることをうかがわせた。

 日本政府は3カ国の外相会談や日中の個別会談を通じ、沖縄県・尖閣諸島周辺で相次ぐ中国公船の領海侵入などで緊張が高まった日中関係を対話路線に引き戻したい考えだ。9月に中国で行われる主要20カ国・地域(G20)首脳会議に合わせた日中首脳会談の実現や日中韓首脳会談の年内開催に向けて調整を進める。

 日中間では偶発的な軍事衝突を避けるための「海空連絡メカニズム」の運用開始のめどが立っておらず、南シナ海問題を巡る対立も続く。日本は3カ国外相会談への出席を名目にすれば、これまで対日強硬姿勢が目立った王氏の来日も実現しやすいと判断。習近平指導部が重視するG20首脳会議の直前でもあり、中国側も日本との関係改善に乗り出すと見て、8月下旬の開催を中韓に働きかけてきた。外務省幹部は「けんかするために会談をするわけではない。関係改善の雰囲気は出したい」と話す。

 一方、中国外務省の陸慷(りく・こう)報道局長は23日の定例記者会見で、日中外相会談に関し「南シナ海問題に対する我々の厳正な立場を表明するだろう」と述べ、海洋権益を巡る問題で譲歩しない姿勢を示した。ただ「中日関係が健全に発展するために中国と共に努力する正しい軌道に立ち戻るよう求める」とも述べ、対話の必要性は否定しなかった。日本との協力関係は自国の発展のために重要だと認識しているうえ、G20首脳会議を成功させるため、日本との決定的な関係悪化は避けたいとの思いがあるとみられる。

韓国と「新時代」確認へ

 昨年末の日韓両政府の慰安婦問題に関する合意を受け、日本政府は未来志向の「日韓新時代」に入ったと位置づけており、今回の会談で関係改善の成果をアピールしたい考えだ。岸田氏は、元慰安婦を支援する財団に10億円を速やかに拠出する考えを尹氏に伝え、核・ミサイル開発を進める北朝鮮の脅威に対する日韓の緊密な連携を確認する。

 長く冷え込んでいた韓国との関係は「安倍政権発足後、最善の状況」(政府関係者)との楽観ムードも出ている。だが、ソウルの日本大使館前の慰安婦を象徴する少女像の移転の見通しは立たず、両国が領有権を主張する竹島に韓国の国会議員が上陸するなど対立の火種も残っている。

 日韓合意への根強い反対世論と向き合う韓国政府にとっては、財団の事業がスタートするこれからが元慰安婦と国内世論を説得する「正念場」だ。尹氏も岸田氏にそうした思いを伝えるとみられる。韓国政府関係者は「事業が始まるときに日本の姿が全くないということでは、被害者への説明が難しくなる」と懸念。韓国政府側は、慰安婦問題について「おわびと反省の気持ち」を表明した昨年の合意内容を改めて日本政府側から元慰安婦に示してほしいと考えている。




蓮舫氏「岡田代表は大好きだが、つまらない男」
民進党代表選(9月2日告示・15日投開票)に出馬表明している蓮舫代表代行は23日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で記者会見し、生真面目な性格で知られる岡田代表について、「大好きだが、本当につまらない男だと思う。人間はユニークさが大事。私にはそれがある」と述べた。

脱岡田色で党刷新を印象づける狙いがありそうだ。

蓮舫氏は同じ記者会見で、共産党などとの選挙協力について、「それぞれの選挙区事情と地域事情による一つの戦術だ」と述べ、地方組織の理解が得られれば、次期衆院選でも進める考えをにじませた。

これに先立ち、蓮舫氏は、リベラル系重鎮の赤松広隆・前衆院副議長と国会内で会談した。赤松氏は会談後、記者団に「憲法問題、野党共闘などは(岡田氏の路線を)継承してほしい」と述べ、自身が率いるグループ(約20人)として蓮舫氏を支持する意向を表明した。
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by nsmrsts024 | 2016-08-24 05:19 | 朝日新聞・綜合、政治

2016年8月23 (火 )・東日本大震災から5年5ヶ月と12日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5ヶ月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災       津波 277


2011年4月9日(土)・アマの松山、マスターズ予選突破 石川遼も
米男子ゴルフの今季メジャー第1戦、マスターズ・トーナメントは8日、米ジョージア州のオーガスタ・ナショナルGC(7435ヤード=パー72)で第2ラウンドがあり、日本人アマチュアで初出場の松山英樹(東北福祉大)が通算1オーバー、43位に入り、初の予選突破を果たした。

 19歳1カ月での予選通過は、昨年の池田勇太(24歳3カ月)を抜いて日本人最年少記録。3度目の出場となる石川遼もスコアを一つ伸ばし、2アンダーの20位に入り、19歳6カ月で初の決勝進出を果たした。

 池田勇太、藤田寛之は予選落ちした。首位は10アンダーのロリー・マキロイ(英)。


[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月23日]
中国で「愛国主義的行動」が愚か者呼ばわりされ始めた
「蠢貨」という言葉がある。日本語に訳せば「愚か者」という意味だが、南シナ海問題をめぐる一連の騒動が起こった際にネット上でよくこの言葉が見られた。ここでいう「蠢貨」とは、「日本製品・アメリカ製品ボイコット」を声高に叫ぶ「愛国者」のことを指す。

「愛国」という言葉は、領土問題など「核心的利益」に触れる問題が起きたときによく使われ、ネット上にその手のコメントが流れる。これまで、愛国は「正義の行動」と称えられ、多くの人々に広く支持された。

 なぜか。それには「歴史の記憶」がある。中国共産党の公式見解によると、中国はアヘン戦争以来、列強に国土を分割され、半封建・半植民地国家になったという。このことは古代から世界の大国として君臨してきた中国にとっては大きな屈辱だった。ゆえに、習政権は「中華民族の復興」を目指す「中国の夢」を説いているのである。

 だが、「愛国主義的行動」は以前のように「正義の行動」として好意的に見られてはない。

「愛国」を論じる言論や行為の多くは、瞬く間に人々の支持を失って笑いの的となり、「愚か者」の烙印を押されてしまうのである。

 この「愚か者」は、ネット民だけでなく『人民日報』や新華社など公式メディアにまで批判されることになり、ついには「愛国とは蠢貨(愚か者)を抑えることだ」という言葉がネット上で流行語となった。

 そこで中国のネット上で流れた主な「愛国的」文章を挙げ、ネット民がどのような反応をしたか、見ていきたい。

「中国は一番だ!」という愛国的コメントにネット民は薄い反応

 南シナ海問題をめぐる仲裁裁判所の裁定が明らかになった翌日の7月13日にネット上の有名人である作家の咪蒙氏は「永遠に国を愛し、永遠に熱い涙を目に浮かべる」と題する文章を発表した。この文章の内容を簡単に紹介しよう。

 まず「最も良い愛国主義教育は海外へ行くことである」とし、外国の食べ物はたまに食べればおいしいと思うが、一定の期間が過ぎたらそうではなくなり、自国のものが食べたくなり、改めて自国の料理の良さが分かるのだと、自身の経験を交えながら述べている。

 次に、外国では買い物は不便だという。例えば、外国ではコンビニが密集しておらず、遠くにまで買いに行かなければならなくて不便だが、中国の大都市ではどこでもコンビニがあり、加えて中国ではネット上で何でも買えるのでとても便利だとも述べている。

 また、中国は夜中でも開いている屋台があり、夜型人間も退屈しないので、夜中に街を出歩いても楽しいともいう。

 さらに、現在、中国の国際的地位が上がり、多くの国に認められているので、「私は中国人だ」と言っても、相手の態度は悪くならないと述べている。ここでは南シナ海問題についても言及されているが、咪氏によると、中国は大きな安心感を与えてくれており、フィリピンが騒いだとしても、それは「悪ガキ」が騒いでいるのであり、その「悪ガキ」が玄関の前で「飴をくれないと、嫌がらせするぞ」と言っても、「お父さんは忙しいんだ。あっちへ行ってなさい」と言えるのだという。

 以上が咪蒙氏の文章の主な内容だが、それに貫かれている考えは「やっぱり中国はいいよね」のレベルであり、偏狭なナショナリズムを煽るという類のものではなく、確固たる政治的信条は見られない。咪蒙氏は恐らく「愛国的」ネット民の受けを狙ったのだろう。

 では、ネット民の反応はどうだったか。「よく言ってくれた。(この文章は)中国人の心の声を伝えている」といった「愛国的な」コメントももちろんあったが、「頭の良くない社会の底辺のやつらが愛国を語るのを好むのだ」、「愛国は正しいことだが、口だけではいけない。国と社会に貢献しなければならない」といった冷めたコメントや、「幼稚」「何の内容もない」、「彼女はいやしい人間だ。他の人が国を罵っているときは一緒になって罵り、国を愛していると言えば、一緒になってそう言う」といった罵りのコメントも見られた。

 この文章は総じて作者の意図に反して、ネット民はおろか、自分のファンの支持も得られなかった。ネット上では、この文章は「自分の知名度をさらに上げるために受けを狙って書いたものだ」と、書いた動機が純粋な愛国心から来たものではないと指摘する声もあった。このことは、現在の中国人が一方的に愛国を語る言論に対し、冷めた目で見ていることを示している。

「10億人を犠牲にするなら、お前が先に死ね!」過激な「開戦論」にネット怒り心頭!

 領土問題が起こると偏狭なナショナリズムが頭をもたげるため、一部の過激な者は「中日両国は戦わなければならない」と「開戦論」を主張する。今回の一連の「愛国」に関する言論にも「開戦論」を前提とした考えがネット上に発表された。

 著名な歴史教師である紀連海氏は7月14日、微博(ウェイボー、中国版ツイッター)で、南シナ海問題について「南中国海仲裁案は一枚の紙くずだ。(もしアメリカが中国の領域に入ってくるなら)一戦を惜しんではならない。中国は10億人が犠牲になったとしても世界第二の人口大国であり続けることができる。アメリカは3億人死んだら、あとどのくらい残るのか?今の時代は大国間の力比べなのだ」と発言した。

 これがネット上に流れるや、紀氏の微博のコメント欄には、多くのコメントが寄せられた。それは三つの種類に分かれる。

 第一に、典型的な愛国主義的なコメントである。

「私は祖国を愛している。国の滅亡は、国民に責任があるので、一切を惜しむことなく国を守らなければならない」 「西側の国のやつらは平和主義の看板を掲げて、いたるところで挑発を繰り返している。遅かれ早かれ報いを受けることになるだろう」

 この手のコメントはアメリカを批判し、「私は中央を支持する」といった中国共産党と中国政府への支持を表明する文字通り「愛国的・愛党的」コメントで、かつての反帝国主義運動のスローガンと大差ない。紀氏の発言に対しても「(戦争になったら)自分は後方支援をする」など好意的であった。

 第二に、罵りのコメントである。

「お前が先に死ね」 「あんたは南中国海戦争に行くんだな」 「14億人死んだら、亡国ではないのか」 「低レベルな話だ」 「紀連海は人間のクズだ」

 上に挙げた例のように、批判は「10億人犠牲」に集中している。10億人が犠牲になるという紀氏の発言が自分たちを見下しているのではとネット民はとったようだ。

 第三に、行き過ぎた考えを穏やかに批判する声である。

「10億というのはどんな概念なのか?中国人の命は価値がないということなのか。南中国海、東中国海の争いは利益をめぐるものであり、目的は利益だ。多くの手段によって目的は達せられ、今の中国はとりうる手段が多い」 「盲目的な愛国は国に害をもたらす。人の気持ちが分からず、人命を軽視する学者に愛国を語る資格があるのか?愛国には戦争が必要で、10億人の命と引き換えにするというのか。戦争は特別な状況下で起こった虐殺である」

 この手のコメントは感情的に罵るのではなく、上の例のように割合理性的に相手の発言を批判する。

 紀氏の発言に対するコメントは批判的なものが愛国的なそれを上回り、とくに紀氏を「血に飢えたやつ」などと罵る声が多かった。

 紀氏の「10億人犠牲論」にメディアも反論した。香港のフェニックステレビ系のウェブメディア「鳳凰網」は微信上で「『10億人犠牲論』は愛国の名を借りた非理性的な考えだ」と題した記事を掲載し、「10億の命と南中国海仲裁案という『紙くず』またはある国の利益と、一体どちらが重要なのか」と人命を軽視する紀氏の発言を批判した。さらに、「国民の生命は最も重要な国家利益」として、国益を無視した愛国を戒めた。

 また、大手ポータルサイト「捜孤」が発表した「愛国は内部分裂を引き起こし、内部の者への敵意を作りだすものではない」と題した記事は、「(愛国者が)盲目的愛国というモノサシで同胞をランク付けすれば、同胞を犠牲にしてもいい『10億人』、打倒されてもいい非愛国の人々に分けてしまう」と述べて、「10億人犠牲論」に反論した。この反論は紀氏を罵るコメントを残したネット民の立場に立ったものといえよう。

 記事はさらに「こうしたやり方は愛国の名を借りて、残酷で人々を恐怖させる雰囲気を醸し出し、社会を不安に陥れることになり、それはすでに現在の社会の不安定要因になっている」と、公共の場となっているネット空間での不用意な発言は社会不安につながると警告している。

 紀氏の発言は必ずしも開戦を呼びかけたものではなく、怒りの感情をぶつけたレベルのもので、「酒の席での与太話」のようなものである。だが、ネット上に発表されてしまったために、「10億人犠牲論」がクローズアップされすぎて、ネット民はおろかメディアにも批判されることになったのである。

「外国製品ボイコット」はいまや「英雄的行為」ではなく「違法行為」に

 次に「外国製品ボイコット」運動の変化について触れよう。

「外国製品ボイコット」は中国人の「歴史の記憶」から来る行為である。「戦争と革命の時代」の中国は帝国主義列強に侵略され、搾取されていた。この現状を変えるのは革命的行動であって、「帝国主義反対」が中国革命のスローガンのひとつであった。「外国製品ボイコット」は「反帝国主義」運動の一環で、「英雄的行為」だったわけだ。

 そのため、中国の「核心的利益」に触れる問題が起こると「○○の商品をボイコットせよ」というスローガンを叫ぶ者が出てくる。最近では、南シナ海問題の影響を受けてその手のスローガンが見られた。

 例えば、ネット上で、「アップル社製の携帯電話で『撃沈』という文字を入力すると、入力システムによってその二文字の後ろに自動的に『中国』という文字が加えられる」という情報が流れ、これをアメリカの陰謀だとして「中国人はアップル社製の携帯電話を買うな、使うな」と呼びかける動きがあった。だが、これはすぐに検証され、一部の者が捏造した話だということがわかった。

 新華社もこうした動きを看過できず、「自らを痛めつけるのは愛国ではない」と題した記事を発表し、「もし我々が誤った思考から抜け出すことができたなら、より理性的行動をとり、愛国の理念を行動に変えて、自分の持ち場でしっかりと仕事をし、地に足をつけて国の発展のために力の限り貢献する、これこそが現実的かつ効果的な愛国である」と述べた。新華社の記事は、誤った思考を脱して理性的愛国を貫き、愛国が偏狭な民族主義に利用されないよう警戒するよう呼びかけた。

 今回の「○○の製品をボイコット」運動の盛り上がりを示す典型例は「KFC(ケンタッキーフライドチキン)ボイコット」事件である。

 7月17日、河北省楽亭県のKFCの入口に、多くの人たちが「君たちが食べているのはアメリカのKFC、つぶしているのは祖先の顔」と書かれた横断幕をもって押しかけ、店を取り囲み、スローガンを叫んで飲食客の入店を邪魔した映像がネット上に流れた。これに対し、『人民日報』は翌日、評論記事を掲載し、現政権が堅持している「依法治国(法に基づいて国を治める)」の観点からこうした行為を批判し、次のように述べている。

「現在の世界では、法理こそが最も説得力のある『共通の言語』であり、現在の中国では、法治こそが民族の復興を根本的に保障するものである。法の精神で法の濫用に反対してこそ、我々は世界で尊敬され支持を得るのだ。同様に、法律を尊重し、他人の合法的権利を尊重すれば、愛国の熱情は「わけの分からない愛」とはなりえないし、盲目的な衝動と過激な行動を引き起こし、同胞間の争いに発展することはなくなるだろう」

 かつての「外国製品ボイコット」は愛国主義者の「英雄的行動」であり、国を愛するがゆえの蛮行には罪はない、すなわち「愛国無罪」とされた。だが、現在は「戦争と革命の時代」ではなく、国家建設を重視する時代であり、革命的時代の論理に基づく過激な行動は「チンピラ」となってしまう。現在、習政権は社会秩序の安定を重視しており、こうした現象は明らかに社会不安を招く恐れがあるため、『人民日報』はそれを戒める記事を発表したのだろう。

本当の「愛国的行為」は「自分の仕事にしっかり取り組む」こと

「KFCボイコット」事件に対し最も辛口の評論を発表したのは、新聞記者の李暁鵬氏だった。李氏は微信(WeChat)の個人アカウント「鵬看」に「愛国を行うにはまず蠢貨を抑えることが必要だ」との記事を投稿し、KFCの入口で横断幕を持って立っている者は蠢貨(愚か者)であり、法律違反の疑いがあるとストレートに述べた。

 李氏の投稿記事は、「愛国はいろいろな商品をボイコットすることではなく、何よりもまず蠢貨を抑えるようになる必要がある。君が中国で、中国は君だ。君が蠢貨なら、中国は愚か者となるし、君がバカなら、中国は人々に軽視されるだろう。さもなければ、君は愛国の二文字をぶち壊しているのだ」と主張している。さらに、「愛国の大きな旗は、蔡洋(2012年9月28日に西安の反日デモで日本車に乗っていた人に重傷を負わせて懲役10年の判決を受けた青年)のようなチンピラ無産者を守るものになってしまった」と述べた。この記事は微信上に広く拡散した。

 7月18日に、慧超氏がアカウント「思維補丁」に投稿した「日本製品・アメリカ製品・フィリピン製品ボイコットよりも、蠢貨を抑えるほうがもっと重要だ」と題する記事もネット上に広がった。ここでは望ましい「愛国」についてこう述べている。

「もし君が本当にこの国を愛しているのなら、一個人ができる最も好ましい愛国的行為、つまり自分のなすべきことにしっかり取り組むことだ。学生は勉強に励み、職員・労働者は仕事に励み、軍人は訓練に励み、科学研究従事者は一生懸命研究して他国の技術に一日も早く追いつき追い越せるよう努め、公務員は公正廉潔を旨をして人民の仕事と生活がさらに良くなるよう取り組む、これこそが最も好ましい『愛国的行為』である」

 さらに7月下旬、「愚蠢(愚か者)」「蠢貨」という二つの言葉が微信の「友達の輪」の中で広く、そして勢いよく拡散した。これまでの「理をもって堂々とした態度で、強い調子で愛国の情を訴える」という「愛国」はほとんど見られなくなった。

 微博ユーザーの「@湖海散人」は中国人の「愛国的行動」の変化について、「その数は前回の『日本製品ボイコット運動』よりもはるかに少ない。しかも一部のボイコットを叫ぶスローガンは、実は『突っ込みを入れる』くらいのもので、さらに言えば、自分自身で楽しむもの、誰かとからかい合うものになっている」と述べ、「事件そのものが『娯楽化』している」と分析している。

 同氏が指摘した「娯楽化」は、中国人の考え方が変わったことを示している。ここまで紹介したネット民のコメントも、強い調子のものもあったが、それ自体何かを目指しているものではない。ただ「突っ込み」を入れて楽しんでいるレベルで、同調者の団結を目指しているとは思えない。彼らの関心は天下国家よりも、自分の生活に向いており、精神生活を豊かにするための手段として「突っ込み」を楽しんでいるのだろう。ただ、ネット空間で悪質な言論もあり、ユーザーの「公共意識」の向上は今後の課題である。

 以上、中国の「愛国」に関する考えの変化について見てきたが、どうしてそのような変が起こったのだろうか。筆者は三つの原因があると考える。

 第一に、中国人の価値観の「多様化」が挙げられる。毛沢東時代は伝統的な社会主義理念が人々の共通の価値観だったが、改革開放以降は、以前のように政府が外国の情報をシャットアウトするのが難しくなり、人々はさまざまな情報に接することがきるようになった。それと同時に欧米の価値観が入ってきて、伝統的な社会主義的理念が絶対的価値観ではなくなり、人々の価値観も多様化していった。

 第二に、「主義・主張」よりも実際の生活を大切にするという中国人の態度である。中国が半植民地・半封建国状態にあったとき、開明的な人たちは「中国を改造」し、人々に幸福をもたらすものとして社会主義を自らの理念として革命運動を繰り広げ、また革命に目覚めた学生も外国製品ボイコットやデモ行進などで列強の侵略行為に抗議した。

 だが、現在、中国の人々は「主義・主張」にはまったく興味がなく、自分の生活がよければそれでいいと考えている。筆者と交流のある中国人も「社会主義とか考えたことない。自分の生活をよくしてくれるなら何でもいい」と考えている。だから、ラディカルな愛国主義運動には興味を示さず、「自分のやるべきことをしっかりやる。それが愛国だ」というのである。

 第三に、行き過ぎた「愛国的行動」は中国の国家イメージを損なう恐れがあるからである。現在中国は改革開放前とは違い、世界の政治・経済で存在感を増してきており、自己中心的なふるまいをするとたちまち世界各国から批判される。南シナ海問題、尖閣諸島問題で中国の対応が各国から注目され、様々な議論がなされるのも中国の国力が著しく向上した証拠で、大国にふさわしい行動が求められている。そのため、国家イメージを保つことは中国にとって重要なことである。

 例えば、ここ数年、海外に旅行した中国人観光客のマナーが中国でも問題になっているが、マナーの悪い一部観光客の行動が中国の国家イメージを傷つけるためである。行き過ぎた「愛国的行動」も中国の国家イメージに悪影響を及ぼす可能性があるため、公的メディアも看過できなくなったのである。

 現在、中国は「歴史の記憶」は残っているものの、偏狭なナショナリズムを抑え、理性的に行動するようになっている。中国政府の規制も多少は関係しているだろうが、人々の資質が向上していることも確かである。中国はゆっくりではあるが、変わっている。
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by nsmrsts024 | 2016-08-23 05:16 | 朝日新聞・綜合、政治

2016年8月22日(月)・東日本大震災から5年5ヶ月と11日

3.11 東日本大震災と福島第一原発爆発事故から5年と5ヶ月
1000年に一度の巨大津波と66年後にまた人が起こした核災害の記録
(東日本大震災と放射能災難から直後の1年間を顧みる)
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3.11東日本大震災      津波 276


2011年4月9日(土)・震災対策、幻の「枢密院」構想 亀井氏提案、首相難色
東日本大震災の復興対策について、与野党の党首らが首相に助言する「非常事態対策院」構想が検討されていたことがわかった。事実上の大連立構想で、菅直人首相にも伝えられたが、首相は乗らず、幻に終わった。

 構想を練ったのは、亀井静香・国民新党代表、村上正邦・元自民党参院議員会長、民主党の小沢一郎元代表の側近である平野貞夫・元参院議員の3人。明治憲法下、天皇の最高諮問機関として伊藤博文らで構成した「枢密院」が構想の基本にある。

 対策院は与野党の党首が同意したうえで国会決議で設置。政府、政党、地方自治体、経済界、労働界、言論界の代表者でつくり、原発事故対応や復興の基本方針、具体的な政策立案を行う。政府は提案を丸のみすることを想定。「緊急事態であり、首相は代えられない」として菅首相の続投を前提にしている。

 亀井、村上両氏は3月下旬、仙谷由人官房副長官と会談。仙谷氏は理解を示し、首相に提案することでまとまった。村上氏は福山哲郎官房副長官とも会い、検討を促した。

 関係者によると、首相は仙谷氏の提案に「自民党が賛成するだろうか」と難色を示したという。発案した3人のうちの1人は「原発対策や復興対応を自ら主導したい首相は、対策院に権限を奪われることを嫌ったんだろう」とみる。亀井氏は今月2日、首相と会って直接説いたが、前向きな返事はなかった。



[2016年、世界と日本・今日この頃]

[2016年8月22日]
日本、最多のメダル41個 リオ五輪、実った改革
南米初開催のリオデジャネイロ五輪は、17日間の熱戦に終止符を打ち、21日(日本時間22日朝)に閉会式を迎える。大会第16日を終えた20日現在、日本は史上最多の41個のメダルを獲得した。4年後の東京五輪に向けた選手強化にどう生かし、メダルの効果を社会にどう還元していけるだろうか。

■柔道はデータ主義徹底

 日本男子が全階級でメダルを取り、「お家芸」復活を印象づけた柔道。男女計12個も過去最多で、日本の総メダル数を押し上げた。

 成功の要因にデータ主義の徹底が挙げられる。

 「感覚に頼るな」。男子の井上康生(こうせい)監督(38)の口癖だ。女子の南條充寿(なんじょうみつとし)監督(44)も、2004年アテネ五輪時にデータ分析班だった経験を元に「先に指導を取った試合は7割勝つ」と客観的な数値に基づき、「先手必勝」の大切さを説いた。

 ログイン前の続き迎えたリオ五輪の競技初日。日本のコーチ陣は気づいた。「審判がいつもより指導を取らない」。分析班が調べると、2日目までの指導数は1試合当たり平均1・7。ここ数年の国際大会の平均2・2を下回っていた。一つ目の指導が勝負を分ける可能性が高まるため、積極的な攻めを促した。

 女子ダブルスの高橋礼華(あやか、26)、松友美佐紀(24)組が日本に初の金メダルをもたらしたバドミントンは、国内の指導者に固執せず、長期的視野で海外の指導者を招いた。監督の朴柱奉(パクジュボン)氏(51)は元韓国代表で92年バルセロナ五輪の金メダリスト。日本代表を率いて13年目になる。実業団中心のバドミントン界の古いしきたりを打破し、有力選手を集めて強化するシステムを構築。中国やインドネシアといった強豪国出身のコーチも招き、多国籍の態勢を敷いた。松友は「監督やコーチが日本のバドミントン界にいなければ、今の私たちはいない」と語る。

 リオに日本と同じような生活環境を作ることも、体調管理に役立った。

 選手村からシャトルバスで30分の施設を借り、約8億1千万円をかけて「ハイパフォーマンスサポート・センター(HPSC)」を開設。コロンビア産のコシヒカリに納豆、うどんといった和食を用意したほか、選手村の部屋にはシャワーしかないことを事前に調べ、疲労回復効果が期待できる炭酸泉の風呂も完備した。

 柔道、レスリング、卓球など6競技の練習施設も備えた。卓球女子団体で2大会連続のメダルを獲得した石川佳純(23)は「日本と同じように過ごせた」と、リオでの日本風の「おもてなし」に感謝した。

■獲得競技数は減、東京五輪に課題

 「リオが終わった瞬間に東京への戦いが始まる。スポーツ界がメッセージ性のある発信をして、スポーツ予算を充実させないと」

 日本選手団の橋本聖子団長(51)は気を引き締める。メダル総数41は前回ロンドン五輪から三つ増えたものの、獲得競技数は13から10に減った。伝統的に強い柔道、水泳、体操、レスリングの「御四家(ごよんけ)」(鈴木大地スポーツ庁長官)が、今回も7割を占めた。逆に、日本選手団が「チームジャパンの機運を上げる」と重視してきたバレーやサッカーといった団体球技はゼロになった。

 日本オリンピック委員会(JOC)は2020年東京五輪で金メダル数世界3位を目標に掲げる。20~33個が必要で、12個を獲得したリオからの大幅アップが求められる。

 今年度のスポーツ関係予算は、リオのHPSCの設置費用などを含む324億円。昨年度と比べ34億円増えて史上最多となったが、橋本団長は「選手の頑張りに見合うサポート態勢を取らなきゃいけない。足りない部分はある」と話す。

 国は08年、東京都北区に、屋根付きの陸上トラックや、柔道や体操などの専用練習場、宿泊棟を備えた「味の素ナショナルトレーニングセンター」を約374億円かけて整備した。多くの競技のトップ選手がここで合宿を重ねているだけでなく、各競技の科学的分析の拠点にもなっている。12年ロンドンの38、リオの41と2大会連続で夏季五輪のメダル数最多記録を更新した大きな要因となった。

 その上で、競技団体の要望で多いのは、国際大会や合宿など海外遠征の充実だ。JOC内部では、欧米に施設を設置し、ジュニア世代も含むトップ選手たちの拠点とする構想も練られている。概算要求に向け、何にどう税金を使うのか、国民の多くが納得できるような強化案を提示することが必要だ。

 スポーツ庁スポーツ審議会会長代理を務める友添秀則・早大教授は「メダルの数を追うだけでは、一過性で終わる可能性がある。メダルを取る過程のコーチングシステムやトップ選手が引退後も社会で生きる仕組みを考えないといけない」と指摘する。

 東西冷戦期には、旧ソ連や東ドイツなど、特に共産圏の国々が、国威発揚のためにメダル争いに明け暮れた。冷戦後、今度は英国や豪州など旧西側の先進国が、国を挙げての強化に奔走。五輪のメダルが、まるで「国力」を測る指標のようになっている。

 21日、リオ市内での総括記者会見で、橋本団長は「メダルの数を増やすために頑張っていると思われがちだが、まずは人としてどうあるべきかが大切。人間力なくして競技力向上なし。自分自身に強い自信を持てる人間はどんな時にも対応力があるし、どんな人にも優しくできる。五輪を教育として捉えた時に、メダルの数より大事なことだ」と話し、「メダル至上主義」ではないことを強調した。

 4年後の東京五輪、その後まで見据え、日本にはどんなスポーツ施策が必要なのか。友添教授は「メダル有望競技に特化した強化ではなく、自分たちの街から五輪選手が出るように地域スポーツとトップスポーツが好循環を生み出す仕組み作りが急務だ」と訴える。

 スポーツジャーナリストの長田渚左さんは、子どもたちが競技に取り組む上で「例えば、体操の内村航平さん、白井健三さんのようになりたいと思うのはすごく大事なイメージトレーニングになる」と話す。「五輪で日本選手が活躍するのを見て、子どもたちは『メダルを取れる』『五輪の舞台に立ってみたい』となり、裾野が広がる。そうした流れが多競技多種目に広がるのが理想」と語る。(前田大輔、野村周平、能田英二)




韓国はいつまで竹島を政治的パフォーマンスに使うのか
「光復節」に合わせて竹島に上陸した韓国国会議員団

 8月15日、韓国の光復節(韓国の植民地からの解放記念日)に合わせ、韓国与党セヌリ党の羅卿〓(ナギョヌォン、〓は王偏に爰)前外交統一委員長を団長とする10名の韓国国会超党派議員団が竹島に上陸し、同島の領有権を主張した。光復節は韓国にとって特別な日であり、日本に植民地にされたことを想起する日でもあり、竹島問題に関連する行動がとられやすい日である。

 韓国メディアが伝えたところによると、議員団は上陸目的について、「日本が領有権を主張する中、われわれの領土を守る意思を国民に伝え、愛国心を鼓舞するため」と述べている由である。

 他方で朴槿恵大統領は同日の演説で、「韓日関係も歴史を直視する中で、未来志向の関係を新たに作っていかなければならない」と強調し、慰安婦問題について言及を避けている。13年、14年の光復節の演説では日本に歴史問題での対応を迫ることに主眼を置いていた。昨年は日韓関係改善に重点を置きながら、対日関係にも一定の分量を割いて述べている。今年の光復節演説は、日韓関係については一言触れただけで、日韓関係を改善しようとする意向を明確にした。今回の議員団の行動はこうした中で行われた。

 今回の議員団の行動に対して、地元・島根県の人々は「韓国信用ならぬ」として怒りを表明し、こうした不法行為が定着しないかと、産経新聞は懸念を表明している。それはまた、慰安婦合意に基づき韓国側が設立する慰安婦を支援するための財団へ日本政府が10億円の拠出に合意し、その手続きを進める中で行われたものであり、日本人の間には韓国不信が強まっている。

 日本として、日韓関係を進める韓国政府とこれを妨害しようとする議員団の行動をどう理解すればいいのか。竹島と慰安婦合意をどう位置づけて考えるべきかとの疑念も芽生えている。こうした疑問に対し、私なりの考えを述べたい。

韓国でも政治的パフォーマンスと見られている議員団の竹島訪問

 議員団の竹島上陸の動機は何か。

 団長を務めた羅議員はかつてソウル市長選に出馬した際、日本の自衛隊記念日のレセプションに出席したとして親日と批判され、その影響もあって落選した苦い経験を持つ。今回は、その挽回を期待したのであろう。他の議員については、日本の竹島領有権の主張に毅然として反対していると印象付けようとした売名行為か、中には竹島について日本の主張に感情的反発を覚えている者もあるであろう。

 7月25日に竹島に上陸した、文在寅「共に民主党」前代表は、竹島を領土問題から歴史問題にすり替えた故盧武鉉前大統領の秘書室長であり、弁護士事務所の盟友でもある。竹島に関しては故盧武鉉大統領の強い信念を共有していたのであろう。しかし、来年の総選挙に立候補することに意欲を示し、野党の有力候補と目されており、かつ来月に党大会が予定されていることから、それを狙った政治的パフォーマンスと言われても仕方がないであろう。

 韓国の国内政治は対立と抗争の歴史を繰り返してきた。その主導権争いは熾烈を極めている。注目すべきは前回現職議員が竹島に上陸したのは2013年8月14日であること。それから3年あまりの間は、日韓関係は慰安婦の問題を巡って対立し、首脳会談も開かれない状況下にあった。したがって、反日行動は目立たない状況にあった。

 しかし今年の光復節は、昨年12月に慰安婦についての合意がなされ、朴槿恵大統領が日韓関係の改善を進める中で、議員団が竹島に上陸したということになり、政権とは明確な対比ができる。大統領が日韓関係の改善に動けば、対立する野党議員、また与党の中でも主流に属さない議員はむしろ反対の行動に出るのである。大統領がこれを抑制しようとしても当然言うことを聞かない人たちである。

竹島に上陸した議員団を公然と批判した韓国メディア

 ただ、注目するべきことは、メディアと一般国民がこうした議員の行動を以前のように支持しなくなっていることであろう。

 韓国の大手新聞の中央日報は、「政界が警戒すべき『独島(竹島の韓国での呼称)ポピュリズム』」と題する社説を掲げている。その中で同紙は、「与野党の政治家が騒がしく独島を訪問するのは政治的な人気を得る戦略ではないかという疑念を拭えない」として批判している。

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 同社説はさらに、「(韓国が竹島を歴史問題と主張する中で)波紋が広がれば独島は領土紛争地域と誤った信号を国際社会に与えることになる」「これまで多くの政治家が独島問題に触れながら得るものもなく韓日関係を悪化させてきた」「(文在寅・前「共に民主党」代表について)李明博前大統領の独島訪問を最も強く批判したのが現在の野党だった」とした上で、「慰安婦被害者のための『和解・癒し』財団が発足した時点に、あえて日本側を刺激するのは賢明なことではない。政治的な意図が込められた『独島ポピュリズム』は自制されるべきだ」と結んでいる。

 日本の毎日新聞は、「ソウル市内では、同日地上配備型ミサイル迎撃システム(THAAD)の賛成、反対両派の集会が盛り上がりを見せた。これらの集会への参加者が警察集計で計約6500人だったのに対し、日本大使館前での慰安婦合意に反対する集会参加者は約130人にとどまった」と伝えている。

 朴大統領の演説が、韓国が抱える経済困難の克服、安保問題に集中していたことと、市民の集会参加者が、反日的活動が極めて少なかったことと平仄が一致していることを注目するべきであろう。反日活動はそれほど共感を呼ばなくなっているのである。

日韓関係を大きく左右する朴槿恵大統領の意向

 韓国では大統領が日韓関係でどのような姿勢を示すかが重要である。朴槿恵大統領は慰安婦を支援する財団に強くコミットしており、韓国政府は着々と合意の履行手続きを進めている。

 慰安婦合意については、朴大統領は強くその実現を目指している。しかし、来年には大統領選挙が行われ、野党の候補が大統領となれば、韓国政府の姿勢も変化しかねない。したがって、日韓両国政府としては、慰安婦合意を着実に履行し、韓国の一般国民がこの問題は解決したとの認識を持つことで、政権が変わってもこの問題を再提起することは政治的にメリットにならないと自覚させることが重要である。韓国側財団関係者は、韓国の慰安婦支援団体に属さない元慰安婦とも接触を続けており、その多くは理解を示していると言われており、この人々が財団の活動を理解し、これを受け入れることで、韓国の一般国民は、慰安婦問題は解決したと感じるであろう。

 そのためにも、日本側は韓国政府の動きを助長していく必要がある。菅義偉官房長官は、議員団の竹島上陸に関し、「事前の抗議にもかかわらず訪問が強行されたのは極めて遺憾だ」と述べる一方、慰安婦合意については「責任をもって実施することが重要」と述べている。まさに日韓両国政府の呼吸はあっていると言える。

 韓国政府が、日韓関係の改善に寄せる思いは朴槿恵大統領の光復節演説に表れている。そして、こうした朴大統領の意向が中央日報の社説に反映されているのである。これまで韓国では、国会議員団の竹島上陸を公然と批判するメディアの報道はおそらくなかったであろう。竹島に上陸した議員団の行動は、仮に日本政府が抗議しても、決して受け入れることはない。日本側の抗議を受け入れれば、それに屈したことになり、むしろ政治的にマイナスとなる。彼らはそもそも「確信犯的」な人々である。こうした行動を止めるためには、韓国の国内世論の批判が高まることが不可欠であり、中央日報の社説や市民の姿勢が、その発端となることを期待したい。

竹島問題は歴史問題だとする韓国の認識を改めさせることが最も重要

 竹島問題は、韓国では最も国民感情が刺激される問題である。それは、歴史問題にこだわった故・盧武鉉大統領の時代、韓国国民が政治的宣伝活動で、竹島を領土問題ではなく歴史問題として認識するようになったことが背景にある。

 日本が竹島を島根県に編入したのは1905年であり、それは日本が韓国から外交の権限を奪い、保護領とした年と一致する。したがって、韓国では竹島は日本の韓国侵略の第1歩であり、日本の竹島領有権の主張は、日本の新たな領土的野心の表れだとの認識が広まっている。

 島根県による「竹島の日」の制定や、これに伴う記念行事、日本教科書の竹島記述は、竹島を領土問題と見るならば、韓国の「独島」不法占拠、「独島領有権」教育に比べて国際的に見ても決して理不尽な行動ではない。むしろ、非常に抑制された行動と言える。それでも韓国が反発するのは、歴史的に韓国が領有してきており、日本の領有権の主張には具体的な根拠がないとの一方的な見解に基づくものである。

 韓国の国民は日本の領有権の根拠を知らない。というより、自分たちに都合の悪いことは知ろうとしない。韓国では、「良心的日本人」という言葉があるが、要するに竹島は韓国の領土だとする韓国迎合の日本人が若干名おり、それが、韓国では広く紹介されているのである。

 こうした主張を打破していくためには、日本が竹島を領有するという根拠を具体的に示していくことが重要である。日本が国際司法裁判所に提訴するという動きに韓国政府が応じることは韓国の国内政治上困難ではあるが、日本が確かな根拠を有していることを示す上では、有益なことかもしれない。ただ、その場合には日韓関係が悪化するというリスクも大きい。どのように行うか、慎重な判断が必要であろう。

 竹島問題の進展は一朝一夕には起こらないかもしれない。しかし、中長期的視野で戦略的に前進させることが重要である。
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by nsmrsts024 | 2016-08-22 02:00

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