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3月24日(木)・・・防災ずきんで登下校・外遊び控え…都内の小学校も警戒

余震、放射性物質の飛散……。幼い子を持つ親にとって気を使う日々が続く。各地の教育委員会は、文部科学省などが発表する放射線量から「特別な対応は必要ない」と呼びかける。学校現場は保護者の不安をどこまで受け止めればいいのか。

 「おはよう」「おはよう」

 23日、東京都文京区の区立昭和小学校。オレンジや水色の防災ずきんをかぶった子どもたちが、次々登校してきた。千葉県などで震度5弱、同区で震度3を観測する地震があった16日から、登下校に必ず防災ずきんを着けるよう指導している。

 放射性物質を心配して朝や放課後の外遊びを中止、体育の授業も屋内に限った。教職員からは「子どもたちはストレスがたまるのでは」という声も出たが、「やはり安全第一で」「雨が続いていると思えば……」との意見もあり、方針を決めたという。

 震災当日は教員が付き添って下校させた。ところが、交通機関が乱れて保護者がなかなか帰宅できず、「子どもが家に一人いて心細い思いをして泣いていた」などの声が電話や連絡帳で20件以上届いた。18日には震度ごとに学校の対応指針を示し、震度4以上は保護者の引き取りを求めることにした。「今の状態がいつまで続くのかと思う。それでも保護者の心配な気持ちにできるだけ応えていきたい」と山●淳校長(●は崎の大が立)は話す。

 「冷静な対応をお願いします」。23区西部の板橋区は16日、北川容子教育長名で保護者に「重要なお知らせ」を配った。「都内で放射線量が上昇したが、健康に影響が及ぶものではない」などと説明している。

 区教委の担当者によると、福島第一原発問題が深刻化して以降、保護者から学校や区教委に「通学中に放射能を浴びるから休校にすべきだ」「学校で屋外での活動は控えるべきだ」といった要望が相次いだ。このため学校が対応に困らないよう、過剰反応は必要ないと区教委の姿勢を示した、という。
しかし、保護者と向き合う学校は、判断を迫られる。同区のある小学校は児童の登下校時に防災ずきんやヘルメットをかぶらせ、一人では登下校させない。始業前や休み時間の外遊びも控えるよう指示する。校長は「長時間外にいればそれなりの量の放射性物質を浴びることになる。これまで外遊びを奨励してきたが、子どもの健康を考えた」と話す。

 保護者の中には、放射能を心配して児童に登校させなかったり、学校を休んで母子で関西方面などへ「疎開」したりする例も出ている。ある区教委は、こうしたケースが増えているのを受けて、「救済策」をとるよう学校に指示した。担当者は「公には言えませんが、出席扱いにして、春休み中などに欠席中の授業のフォローをするように伝えました」と話す。(編集委員・氏岡真弓、増谷文生)

     ◇

 長崎大・山下俊一教授(被曝〈ひばく〉医療)の話 今の首都圏の大気中の放射線量は、まったく警戒するレベルではない。雨を怖がる人もいるようだが、普段通りの生活をしていて問題ない。放射性物質は色もにおいもないために必要以上に怖がってしまうものだが、今回は国などが突然数字を公表し始めて、過剰気味に反応しているのだろう。

 冷静に対応するためには、ふだんからどのくらいの放射線量なら、どれだけ問題があるのか知識を持っておくことが大切。特に学校の先生や保護者は、今回を契機に勉強して、情報を正しく見極めて適度にこだわってほしい。
by nsmrsts024 | 2011-03-24 17:48 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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