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4月5日(火)・・・12年春の新卒採用「増やす」倍増 100社アンケート

2012年春の新卒者採用計画について、朝日新聞社が主要100社を対象に行った調査で、採用を「増やす」という企業数が、「減らす」という企業数を3年ぶりに上回った。東日本大震災後も大半の企業が採用計画は変えないと答えたが、今後の景気の落ち込みによっては見直す企業も出てきそうで、就職戦線は不透明感が強まっている。

主要100社、12年春の採用計画(PDFファイル)
 調査は当初、2月下旬に始め、3月上旬に終える予定だった。だが3月11日に大震災が発生したため、計画に変更がないかを再度、3月下旬までに確認した。

 その結果、調査時点で計画を変更すると答えた企業はなかった。多くの企業ではバブル崩壊後に新卒採用を抑制した結果、その後の景気回復期に人材不足に陥った苦い経験があり、「非常時でも一定数を採用したい」(東レグループ)という思いは強いとみられる。

 回答は「前年並み」が39社(前年48社)で昨年に続いて最も多かったが、「増やす」が29社となり、前年(15社)の約2倍になった。逆に「減らす」は前年(21社)から半減し、12社に。「未定」は20社だった。

 「氷河期」といわれた過去2年より採用意欲が上向いたのは、08年秋のリーマン・ショック後の経済低迷で落ち込んだ業績が回復傾向を示していたことが大きい。「新興国での事業拡大に向けた態勢強化」(三菱電機)など、成長分野に手厚く人員を配置しようとする動きも増えていた。

 ただ、震災による生産設備の損壊や原発事故に伴う計画停電の影響で、各社の事業活動は当面、停滞を余儀なくされそうだ。業績が大きく下振れする可能性もあり、すかいらーくと三越伊勢丹ホールディングスの2社は、現時点では12年春の採用計画に変更はないものの、「今後見直す可能性はある」とした。
すかいらーくは、東北の店舗に食材を供給していた工場と店舗二十数店が被災。「事業計画全体が狂った。採用も減らす方向で検討することになるだろう」(広報)という。

 そうした声は計画見直しに言及していない企業からも出ている。ある自動車大手の担当者は「とりあえず計画に沿って選考を始めるが、最終的な採用数は未知数」。電機大手の担当者も「生産回復が優先で、新卒採用まで考えが及んでいないのが実情」と漏らす。

 被害の長期化が予想されるなか、「適正な採用規模を見通せなくなる企業が増えるのではないか。採用を計画より抑える動きが広がる可能性がある」(大手就職情報会社)との見方もある。

 一方、被災地の学生への配慮から21社は面接などの選考活動の開始を例年の4月から5月、27社は6月に遅らせるとした。4月から始めると答えた39社も「被災地の学生向けに夏採用枠を設ける」(ローソン)といった柔軟な対応をとるとしている。(本田靖明)
by nsmrsts024 | 2011-04-05 19:59 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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