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4月12日(火)・・・容赦ない余震 「もう嫌だ、もう嫌だ」

東日本大震災からちょうど1カ月たった11日夕、また被災地を強い地震が襲った。震度6弱を観測した福島県いわき市では土砂崩れが発生。倒壊した家屋から住民を救い出そうと、消防隊員らが必死に作業を続けた。茨城県沿岸部では、高台の避難所に逃げ込んだ市民から「もう嫌だ」とため息が漏れた。

■福島県

 「下から突き上げるような縦揺れがいきなり来た。自宅を飛び出して山の方向を見上げると、中腹付近の木がユサユサ揺れ、ドーンという音がした。土砂が崩れてきたと思い、東側の尾根方向に向かって一目散に逃げた」

 地震による土砂崩れで家屋3棟が倒壊した、福島県いわき市田人町石住の現場。すぐそばに住む大工の鈴木良一さん(47)が、その瞬間を振り返った。

 消防のレスキュー隊は市中心部からの道路を土砂崩れで塞がれ、迂回(うかい)路を探して現場にたどり着いた。小雨が降り、ときどき余震が来る中、消防隊員と警察官約50人が重機3台を使って土砂の除去作業を続けた。

 現場は山あいの集落。土砂崩れが起きた斜面はすり鉢状になっており、3年ほど前に杉の木が伐採されてからは、地面が見える状態だった。伐採前から付近一帯は危険区域に指定されていたという。

 3月11日の地震の際には大きな横揺れに襲われたが異常はなかった、という。

 福島県警いわき南署によると、倒壊した1軒の世帯主は高橋貞夫さん(71)で、亡くなった女子高生は孫の愛さん(16)という。

 近くに住む中山京子さん(56)は「激しい縦揺れが繰り返される状態が、もう2時間以上続いている。どうしていいかわからない。生きた心地がしません」と震えた声で話した。

 大きな揺れがあった後に停電になり、周囲は真っ暗という。台所の食器が激しい揺れで落ちて割れ、足の踏み場がない。「すぐに逃げ出せるよう、玄関先に布団を敷いて寝たきりの父を寝かせています」と中山さんは話した。
福島県内の消防によると、川俣町では避難しようとした女性(87)が転倒。股関節を骨折した疑いがあるとして、福島市内の病院に運ばれた。郡山地方広域消防組合消防本部によると、郡山市の民家では、30代の女性が倒れたサイドボードのガラスで左腕を切り救急搬送された。

■茨城県

 県南東部の鉾田市で震度6弱を記録した茨城県。

 福島県と隣接する北茨城市では地震直後、激しい雨と雷のなか、高台にある市役所近くの市道に渋滞の車列ができた。同県沿岸に津波警報が出たため、多くの市民が避難してきたという。

 避難所になっている市役所近くの市民体育館には、続々と人が詰めかけ、多くの人がテレビを心配そうに見つめた。地震のとき自宅にいたという斉藤絹代さん(75)は「3月11日と同じくらいの横揺れだ」と感じたという。断続的に余震が続く中、「余震だけでなく雷も来る。もう嫌だ、もう嫌だという思いです」。

 同県大洗町役場は地震直後、海沿いの町民らに対し、津波の恐れがあるとして避難命令を出し、高台に至急避難するよう呼びかけた。四つの小中学校に避難所を設置。二つの小中学校に250人ほどが避難したという。
by nsmrsts024 | 2011-04-12 10:10 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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