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4月20日(水)・・・福島沖のコウナゴ、出荷停止・摂食制限を指示 魚介類初

菅直人首相は20日、基準を超える放射性物質が検出された福島県沖のコウナゴ(イカナゴの稚魚)について、原子力災害対策特別措置法に基づき、出荷停止と摂取制限を同県知事に指示した。魚介類での指示は初めて。枝野幸男官房長官が同日発表した。

 これまで指示が出された野菜や原乳(搾ったままの牛の乳)と違い、泳ぎ回る魚介類の場合は範囲の指定が課題となった。農林水産省は福島県沖のほか茨城、千葉、東京、神奈川の各都県沖の海域で検査を実施しているが、まず福島県沖で制限し、茨城県沖について検査を続ける。

 コウナゴをめぐっては、茨城県北茨城市沖で捕獲した検体から4日、1キロあたり4080ベクレルの放射性ヨウ素が検出された。政府は翌5日、同ヨウ素について同2千ベクレルとする魚介類の基準を新たに決め、農水省が検査を強化。茨城県の全漁協はコウナゴ漁を中止した。

 その後も基準を上回る検出は続き、13日には福島県いわき市沖の検体から基準(同500ベクレル)の25倍となる同1万2500ベクレルの放射性セシウムが出た。同市沖では18日採取の検体で29倍となった。

 魚介類での前例がないうえ、コウナゴが実質的に漁獲されていないため、政府は出荷停止の必要性を慎重に検討していたが、基準を大きく超える検出が続いたため決断した。東京電力と政府で漁業者の損害分を補償する。

 コウナゴは「浮き魚」と呼ばれ、水面近くを群れで泳ぐ。農水省は茨城、千葉両県沖などでサバやイワシ、ヒラメなど海中~海底を泳ぐ魚やアサリなどの貝類、ヒジキなどの海藻も検査したが、これまでコウナゴ以外に基準を超える検体は見つかっていない。
 農水省などは放射性物質は海中で拡散されるとみていた。コウナゴでの相次ぐ検出を受けて同省が専門家に尋ねたところ、福島第一原発から出た放射能汚染水が、海水とあまり混ざりあわないまま海面近くを海流に乗って南下していった可能性が指摘されたという。
by nsmrsts024 | 2011-04-20 11:47 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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