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4月21日(木)・・・福島第一原発、空冷式の導入検討 水冷式は復旧に時間

東京電力福島第一原発の原子炉を安定的に冷やすため、東京電力は、空気で冷やす装置の導入の検討を始めた。国内の原発では原子炉の水を冷やすのに、海水を使っている。だが、機器の損傷などで復旧に時間がかかる恐れがあり、熱効率は悪いが、比較的整備しやすい空冷式も選択肢の一つにすることにした。

 東電などによると、検討する空冷装置は、原子炉内の水を引き込み、大きなファンで送り込んだ空気でその炉水を冷やし、再び炉に戻す方式。こうした空冷式の冷却装置は、すでに欧州の原発などで採用されている。

 東電によると、「水冷式と空冷式には一長一短がある」。水の方が空気に比べて冷却効率が高い。国内の原発は海沿いにあるため、海水を使った水冷式の熱交換器が採用されている。装置全体は大がかりだが、熱交換器は小さい。一方、空冷式だと、温水を冷やす熱交換器は大きくなるが、設備は水冷式よりは整備しやすいという。

 空冷式の熱交換器は、新たに原子炉建屋の外に設置することを想定している。水素爆発で機器や配管の損傷がひどいとみられる1、3号機で導入を検討している。(坪谷英紀)

■建屋内、なお高い放射線量 準備作業、短期間で

 東電は現在、原子炉建屋内にある残留熱除去系と呼ばれる冷却装置の復旧をめざしている。これは停止中の原発の核燃料を海水を使って冷やす水冷式装置だ。

 原子炉に核燃料が入っている1~3号機は、いずれも建屋地下にあるたまり水の影響で、この装置のポンプが水浸しになり、動かなくなっている。原子炉を安定した状態で停止させるためには、核燃料を冷やす必要があり、そのために不可欠な仕組みだ。

 国内の原発の残留熱除去系の冷却装置は、熱くなった原子炉の水を、冷えた海水で配管越しに冷やす熱交換器を備えている。福島第一原発の場合、熱交換器は各号機とも原子炉建屋の中にあり、冷却用の海水を配管で原子炉建屋に引き込んで使っている。
だが、その原子炉建屋は、作業員が入れないほど高い放射線量が計測されている。このため、機器が故障しているか、配管が破れているかさえ確認できない状態だ。とくに1、3号機は、水素爆発で建屋内が損傷している可能性がある。機器や配管を点検・修理するには、かなりの時間がかかるとみられ、比較的短期間で準備できる冷却装置が必要と考えられている。
by nsmrsts024 | 2011-04-21 06:00 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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