人気ブログランキング | 話題のタグを見る

5月2日(月)・・・原子炉建屋に換気装置 順調なら5日にも作業員内部へ

東京電力は、福島第一原発1号機の原子炉建屋に作業員が入ることを目指し、建屋内の空気に含まれる放射性物質を減らす換気装置を設置する。作業が2日始まった。順調にいけば5日にも作業員が建屋に入る見込み。原子炉の冷却システムの復旧作業を建屋内で進めたいが、高い放射線量に阻まれ、3月12日の水素爆発以降、作業員が入れない状態が続いている。

 東電が今回設置を決めたのは放射性物質を吸着するフィルター付き送風機「局所排風機」。原子炉建屋の出入り口付近に置き、ダクトから建屋の空気を取り込み、フィルターを通して放射性物質を減らして建屋に戻す仕組みだ。原子炉建屋の二重扉を開けてダクトを通すため、建屋内の汚染された空気が漏れてこないようにシートで囲って中の気圧を高めた部屋「正圧ハウス」もつくる。東電はこのシステムで建屋内に浮遊する放射性物質の濃度を20分の1に下げる。

 1号機では、炉内の核燃料を冷却するために、核燃料が入っている圧力容器だけでなく、その外部の格納容器まで淡水を入れてすべて水没させる「水棺(すいかん)」という作業が進められている。

 ただし地震の影響とみられる計測器の不調から、格納容器内の水位は正確に把握できておらず、新しい水位計の設置が検討されている。さらに今後、格納容器から外に水が漏れている場所を探すほか、注入した水を循環させるシステムづくりに向けた工事や調査が必要になる。こうした作業のため建屋内に何度も複数の作業員が入る必要があるとみられている。

 しかしロボットを使った原子炉建屋内の事前の調査では、原子炉停止後に燃料を冷却するポンプがある部屋の入り口で毎時1120ミリシーベルトと極めて高い放射線量が計測された。北側の二重扉付近も毎時49ミリシーベルト。作業員が今回の緊急作業で認められているのは積算で250ミリシーベルトで、長時間とどまっていられる環境ではない。 東電は当面、換気装置の試験稼働をして様子を見ることにしている。作業に伴って、原子炉建屋を仕切っている二重扉を開け閉めするが、その際に放射性物質が建屋の外部にもれる恐れもある。このため作業の実施前に公表するという。(竹石涼子、福島慎吾)
by nsmrsts024 | 2011-05-02 17:15 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


by nsmrsts024