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5月7日(土)・・・「平泉は復興の象徴に」 世界遺産登録内定

「登録延期」から3年。「平泉」の再挑戦が報われ、震災復興のシンボルにとの願いもかなった。

 地元は前回の国際記念物遺跡会議(イコモス)の勧告を踏まえ、登録戦略を練り直した。構成資産を絞り込み、講演会などで平泉への理解を深めた。岩手県は、登録後の1年を「いわて平泉年」として発信する用意もしていた。その矢先に大震災に見舞われた。死者は4368人、行方不明者は3299人にのぼる(6日現在)。

 達増拓也知事は「平泉は戦乱の時代から東北が復興する中心だった。その歴史的経緯からも震災復興の象徴になると思っていた。復興を歴史的、国際的なこととして力強く進めていく励みになった」と述べた。中尊寺の菅野澄順(ちょうじゅん)執事長は「奥州藤原氏以前から、ともに暮らしその文化を育み守ってきた『みちのく』が未曽有の大震災に見舞われました。東北、日本復興の励みとならんことを祈念し、正式登録の吉報まで一層の支援をお願いします」との談話を出した。

 平泉町の菅原正義町長は「昨夜から緊張で眠れなかった。大きな山を一つ越え、安堵(あんど)の気持ちでいっぱい。これを機に平泉から明るい話題を全国に発信したい」と話した。

 内陸部の平泉町は地震被害は軽微だったものの観光面に影響が出た。4月29日から5月5日までの観光客は4万9500人で、昨年より約85%も激減した。同町は6日に観光風評被害対策プロジェクトチームを設け、巻き返しに向けたキャンペーンを練っている。

 中尊寺参道前の食堂・土産物店主千葉文泰さん(70)は「震災後、参拝客がぱたりと来なくなった」。4月末に東北新幹線が全線復旧しても状況は変わらず、焦りが募っている。「世界中から人が集まることで被災地の復興に寄与できるかもしれない」と話す。

 7日朝に参拝した横浜市の会社員益子敏明さん(60)は震災でいったんあきらめたが、観光客が減って地元が困っていると報道で知り、車で訪れた。「豪華でのどかな雰囲気はこの目で見てこそ。これを機に東北が盛り上がればいい」(石間敦、山西厚)
by nsmrsts024 | 2011-05-07 15:16 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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