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5月17日(火)・・・3号機の汚染水移送へ なお増加中、容量確保綱渡り

東京電力福島第一原子力発電所3号機で17日、タービン建屋にたまっている放射能汚染水を集中廃棄物処理施設に移す作業が始まる。炉心を冷やすために注入した水が壊れた核燃料に汚染されタービン建屋などに漏れている可能性がある。1~3号機では核燃料が原子炉圧力容器の底に崩れてたまるメルトダウンが起こり、高濃度の汚染水が増え続けているとみられる。

 1~4号機のタービン建屋には現在、総量8万7500トンの水がたまっている。3号機のタービン建屋地下には、原子炉からの水のほか、津波による海水や建屋周辺の地下水が流入。17日現在で、床から144センチの水位で計2万2千トンがたまっている。4月中旬から流入量が増えている。

 5月11日には汚染水がタービン建屋から坑道をつたって海に漏れ出ているのを確認した。原子炉からとみられる高濃度の汚染水がたまっている2号機でも海への流出が起こっており、このままでは、さらに海に流れ出す事態を招きかねない。

 東電は流出回避に向け17日午後から、3号機タービン建屋のたまり水を2号機同様、集中廃棄物処理施設に移す。しかし、集中廃棄物処理施設にためられる量は1万3千トンしかない。

 高濃度の放射能汚染水をためられるのは今のところ、集中廃棄物処理施設だけだ。タンクの設置や汚染処理施設の建設を計画しているが、敷地内には放射能汚染されたがれきなども散乱し作業は容易ではない。順調にいったとしても完成は6月ごろになる。2号機タービン建屋のたまり水も移しており、綱渡りの状態が続いている。

 1号機では14日、約3千トンの放射能汚染水が原子炉建屋の地階にたまっていた。2号機でも格納容器につながる圧力抑制室が破損しており、周辺にたまっているとみられる。
1号機では5月中にも炉心の水を循環させる冷却システムを構築して、いまのような暫定的な注水をやめることを目指していたが、格納容器の損傷の可能性も見つかり実現は難しい。2、3号機は具体的なめどさえまだ立っていない。

 2号機の原子炉建屋で作業員が入って作業ができるかどうかを確認するため、17日に作業員が初めて原子炉建屋内に立ち入り、放射線量を測る。また同日午後には、復旧の道筋を示した新たな工程表を示し、今後のスケジュールを示す予定だ。

 また、17日午前、比較的低濃度の放射能汚染水を約1万トンためることができる、大型浮体式構造物「メガフロート」(長さ136メートル、幅46メートル、高さ3メートル)が福島県いわき市の小名浜港に到着した。20日にも、福島第一原発に到着する。(坪谷英紀、杉本崇)
by nsmrsts024 | 2011-05-17 17:22 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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