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6月4日(月 )・・3.11東日本大震災と福島第一原発爆発事故から1年と2カ月

[防衛相に民間から森本氏、農水相は郡司氏 改造内閣]
野田佳彦首相は4日の内閣改造で、参院で問責決議を受けた田中直紀防衛相の後任に元防衛相補佐官の森本敏・拓殖大大学院教授(安全保障論)を起用することを決めた。防衛担当閣僚に民間人が就任するのは防衛庁時代も含め初めて。鹿野道彦農林水産相の後任には郡司彰元農水副大臣をあて、問責2閣僚を含む5人の閣僚を交代させた。首相は同日午後、官邸で記者会見し、内閣改造の狙いを説明。皇居での認証式を経て、夕方には野田第2次改造内閣が発足する。

 首相は4日午前の閣議で閣僚の辞表をとりまとめ、国民新党の自見庄三郎代表と会談。首相自ら記者会見し、閣僚名簿を発表した。

 首相は問責閣僚の交代を否定してきたが、消費増税法案をめぐる自民党との修正協議の見通しが立たず、改造を決断した。首相は防衛相に拓殖大大学院教授の森本氏を起用。森本氏は防衛大卒で航空自衛隊を経て外務省に入省。自公政権時代の2009年に防衛相補佐官に起用された。

 野田内閣では、田中防衛相の不安定な国会答弁が続き、自民党から北朝鮮の弾道ミサイル発射でも危機管理能力の欠如を問われ、問責決議を受けた。田中氏の前任の一川保夫参院議員も問責決議を受け、1月の内閣改造で交代した。こうした経緯を踏まえ、首相は防衛政策に精通している森本氏の起用に踏み切った。



[TOPIX、終値700割れ バブル後最安値を更新]
4日の東京株式市場は、東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)がバブル後最安値を更新し、1983年12月14日(696.19)以来、約29年ぶりに700を割り込んだ。TOPIXの終値は前週末より13.42ポイント(1.89%)低い695.51。欧州危機への不安と円高に加え、世界景気の減速懸念が高まっているためだ。

 日経平均株価は同144円62銭(1.71%)安い8295円63銭。終値で8200円台をつけたのは昨年12月19日以来、約5カ月半ぶり。出来高は17億2千万株だった。








千年に一度の巨大津波と66年後にまた起きた人間が発する核災害の記録
(東日本大震災と放射能人災からの1年間を顧みる)

[2011年4月27日]・・・海中にがれきの山、漁業阻む 網破れ水揚げ減…嘆く漁師
東日本大震災から1カ月半、ようやく再開した漁を海底のがれきが阻んでいる。20キロ以上沖合での底引き網漁でも、家財などが引き揚げられ、網を傷つける。沈んでいるがれきの規模は分からず、撤去のめどは立っていない。

 岩手県釜石市沖でスケトウダラ漁を終えた75トンの沖合底引き網漁船(トロール船)が26日午後、同県の宮古漁港の岸壁に接岸した。魚を市場に下ろした後、10人ほどの漁師が網にかかったがれきを船から下ろし、港の一角に積み上げた。布団や一斗缶、車のシートもある。

 この日、出漁した13隻のうち数隻の網にがれきがかかった。船長の男性(63)は破れた網の修復をしながら、「私が生きている間は海はきれいにならないんじゃないかな」と諦め顔だ。

 宮古漁協によると、岸から約24キロ離れた沖でも、網にがれきがかかることがある。漁師は魚群探知機でがれきをよけながら操業しているが、それでも引っかける。がれきの影響で、水揚げ減は避けられないという。

 同漁協の得田博・市場総務部長は「がれきを取り除くことは漁協では不可能だ。今後は、海中のがれきに浮きで印をつける作業も検討しなければならない」と話す。

 岸辺近くで行われる養殖や定置網漁では、事態はより深刻だ。ワカメや昆布の養殖が盛んな宮古市の田老町漁協は、がれきの処理に頭を悩ませる。約600あった養殖施設は大津波で完全に破壊された。海中のがれきを処分しなければ、養殖の再開は難しい。小林昭栄組合長は「養殖再開のメドは立たない」と嘆く。

 海底にはどのくらいがれきが埋まっているのか。岩手県水産技術センターは11日から、県の漁業調査船で、魚群探知機を使って海中の浮遊物や堆積(たいせき)しているがれきの現状調査を始めた。
釜石湾沖の陸から約300メートル、水深50メートルのワカメ養殖場の海底に、家の屋根とみられる高さ約3メートルの三角形のがれきを確認。別の湾でも岸から数キロ離れた定置網漁場で高さ数メートルのがれきが多数堆積していることが分かった。ただ、底引き網漁を行うような水深数百メートルの地点では正確な調査は困難で、今後、実際に底引き網を使っての調査も検討する。

 調査を担当する同センターの後藤友明主任専門研究員は「がれきの中に船や車があると燃料油の流出による養殖などへの影響も心配だ。深い場所では、がれきの撤去は極めて困難。漁で網に入り込んでしまったものを漁港に持ち帰るのも総量を減らす上では重要だ」と話す。

 岩手県は国からの撤去費用の助成が決まり次第、5月下旬にも漁場のがれき撤去を開始する予定。県漁港漁村課は「1年以内の撤去を目標にしたいが、やってみないと分からない部分が多い。終了時期は予想もつかない」と話している。(杉山正、古賀大己)

[2011年4月27日]・・・郡山市、独自に校庭の表土除去 市内28施設で実施へ
東京電力福島第一原子力発電所の事故による放射性物質を取り除くことを目的に、福島県郡山市は27日、市立の小中学校と保育所計28施設の校庭の表土を削る作業を始めた。市は「保護者らの要望」を理由として独自に実施を決めた。
 表土の除去について文部科学省は、校庭の放射線量が屋外活動を制限する基準値の毎時3.8マイクロシーベルト以上であっても、活動を1日1時間以内に抑えれば安全は保てると判断。高木義明文科相は「ずっと放射線量が下がらないとなれば何らかの検討をしないといけない」としつつ、「いまのところは必要ない」との見解を示している。

 市はこの日、午前9時前後から薫(かおる)小学校と近くの鶴見坦(つるみだん)保育所で除去作業をした。薫小学校では、委託された業者の作業員約30人が参加。散水車で水をまいた後、重機で土の表面をなでるように5センチほど削り、トラックの荷台に積み込んだ。鶴見坦保育所では約20人がスコップなどを使って手作業で深さ2センチまでの土を取り除き、袋に詰めた。

 作業を始めた後に市の職員が薫小学校の校庭で放射線量を計測したところ、地表付近で除去前に毎時3.3マイクロシーベルトだった値が、除去後は毎時0.5マイクロシーベルトにまで下がったという。

 作業員は、市と災害協定を結ぶ地元建設協会に呼びかけて確保した。除去された土は市の埋め立て処分場に運ぶ予定。市は「激しく汚染されている土壌ではないので問題はない」としている。

 市は、今月20日に市内で試験をした結果を踏まえて除去作業の実施を決めた。表土を1センチ削ると放射線量の値が当初の毎時4.1マイクロシーベルトから半分になり、5センチ削ると4分の1になったことから、効果があると判断したという。
除去の対象とする施設は、県の調査結果を利用して選定。文科省は地上50センチから1メートルで測定して毎時3.8マイクロシーベルト以上だった場合には屋外活動を制限する基準を示しているが、市は、より高い値が出る地上1センチの測定値が小中学校で毎時3.8マイクロシーベルト以上、保育所では毎時3.0マイクロシーベルト以上だった計28施設を対象にした。

 この日、小学校と保育所で作業の様子を視察した原正夫市長は「賛否はあるだろうが、原発事故の収束はいつかもわからない状況で、不安なまま学校に通わせるわけにはいかない。5千万~1億円ほどかかると試算している。安全には代えられない」と説明。「郡山市の取り組みをきっかけとして、国や県には除去の基準を示してほしい」と話した。

 朝日新聞の取材では、県内では他に、伊達市が実施する方針。放射線量の比較的高い2小学校と1幼稚園で連休中にも作業するといい、担当者は「東京の文科省と現場では意識が違う」と話した。本宮市と相馬市も「検討中」とした。

 福島市は「保護者の不安はもっともだが、運び先や安全管理なしに除去作業はできない。専門家の意見も求めながら、状況を見極めたい」としている。

 福島県教委は「今の放射線量は児童・生徒の健康状態に影響を与えるものではなく、表土を削る必要はない」とし、県立学校での実施は考えていない。担当者は「市町村教委で安全性を担保したうえで実施するのであれば、見守るしかない」と話す。(斎藤健一郎、青池学、清水優)


[2011年4月27日]・・・中国人が日本ツアー再開 震災後初、100人ビザ申請
東日本大震災後に日本ツアーが途絶えている中国で27日までに、震災後初めてツアー3組、約100人のビザ申請があったことがわかった。すでにビザは発行され、各ツアーは29日、30日に九州、関西方面に向けて出発予定という。中国人旅行客の9割以上がツアー客で、再開は日本の観光業界にとって朗報となる。
 遼寧省大連を視察している丹羽宇一郎・駐中国大使が明らかにした。震災後、中国国家旅遊局が旅行会社などに日本の被災地への渡航自粛を通知したことや、福島第一原子力発電所の事故への懸念などから、中国全土で日本ツアーの自粛が広がっていた。

 中国での日本観光の人気は高く、日本政府観光局(JNTO)によると、昨年の中国人の来訪者数は141万人で、前年比約40%増と急増。今年はさらに増加すると見込まれていた。(大連=西村大輔)


[2011年4月28日]・・・両陛下、市街地跡に黙礼 避難所見舞う 宮城
天皇、皇后両陛下は27日、自衛隊機で宮城県に入った。東日本大震災の後、両陛下が東北の被災地を訪れたのは初めて。津波で壊滅的な被害を受けた南三陸町では、高台にある町立伊里前小学校の校庭に立ち、がれきの山と化した市街地跡に向かって深く黙礼した。避難所を慰問した両陛下は、ヘリで同町を発つ直前にも校庭の端に立ち、再び黙礼した。

    ◇

 天皇、皇后両陛下は同日午後、南三陸町と仙台市の避難所を見舞った。

 約200人が身を寄せる南三陸町の町立歌津中学校の体育館で両陛下は、床にひざをついて「どうですか」「お体は?」と声をかけて回った。

 千葉みよ子さん(64)が自宅のがれきから見つけた行方不明の孫娘ゆうちゃん(3)の写真を見せると、天皇陛下は「見つかることを願っています」「体にだけは気をつけてください」と気遣った。千葉さんは「孫を何とか見つけてあげたい。今日のことを励みに頑張っていきたいです」。

 同日夕には、約270人が避難生活を続ける仙台市宮城野区の宮城野体育館を訪れた。

 佐藤美紀子さん(64)はこの日の朝、流された自宅の跡地を見に行った際、スイセンが今年も花をつけているのを見つけて避難所に持ち帰った。佐藤さんが「このスイセンのように私たちも負けないでがんばります」と話し、10輪ほどの花束を差し出すすと、皇后さまは「ちょうだいできますか?」と大事そうに持ち帰った。皇后さまは、東松島市の基地から自衛隊機で東京に戻る際も、スイセンの花束を両手で握りしめていた。

 この日案内役を務めた村井嘉浩知事によると、両陛下はヘリで移動中も、転覆した漁船や壊れた養殖施設を見つけて「あれは元に戻るのでしょうか」、沿岸の平野部を見て「塩を抜くのにはどのくらい時間がかかるのでしょう」などと案じていたという。

 両陛下は、5月2日に岩手県、11日には福島県を訪問する。
by nsmrsts024 | 2012-06-04 08:38 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


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