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5月27日(月)・・・

福島事故の甲状腺集団線量「チェルノブイリの1/30」
【医療・被曝(ひばく)担当=大岩ゆり】東京電力福島第一原発事故について、国連科学委員会が報告書案をまとめた。集団でみた日本国民の総被曝(ひばく)線量(集団線量)は、甲状腺がチェルノブイリ原発事故の約30分の1、全身は約10分の1と推計した。個人の被曝線量も推計し、多くが防護剤をのむ基準以下で、健康影響は「(6千人の甲状腺がんが出た)チェルノブイリとは異なる」「(がんの発生は少なく)見つけるのが難しいレベル」と結論づけた。

 報告書案は、国連科学委員会の専門家ら約85人が2年かけてまとめた。27日からウィーンで始まる科学委員会総会で議論され、9月の国連総会に提出される。

 朝日新聞が入手した報告書案によると、事故は、米スリーマイル島などの事故より「はるかに深刻」とした。ただし、チェルノブイリに比べて、放射性ヨウ素131の総放出量は3分の1未満、セシウム137は4分の1未満で、ストロンチウムやプルトニウムは「非常に微量」と評価した。



母子遺体発見の室内にメモ 「食べさせられずごめんね」
大阪市北区天満2丁目のマンションの一室で24日、この部屋に住む母子の遺体が見つかった事件で、室内に「最後におなかいっぱい食べさせられなくて、ごめんね」という内容のメモが残っていたことが、捜査関係者への取材でわかった。預金口座の残金は十数円だけで、府警は生活に困窮していたとみている。

 親子は職業不詳の井上充代さん(28)と瑠海(るい)君(3)。捜査関係者によると、メモはガス料金の請求書の封筒に手書きされ、充代さんが書いたとみられる。2人は昨年10月ごろ、知人の紹介でマンションに入居した。室内に冷蔵庫はなかった。食べ物もなく、食塩があっただけだった。部屋の電気とガスは止められていたという。

 2人は2月ごろ死亡したとみられ、府警は瑠海君が先に亡くなった後、充代さんも間もなく死亡したとみている。


橋下氏の「釈明会見」、識者の見方は
慰安婦問題や在沖縄米軍をめぐる一連の発言で批判を浴びた、橋下徹・日本維新の会共同代表。27日午後の会見では、挑発的な発言を繰り返す「橋下流」は封印し、慎重に言葉を選ぶ場面も目立った。ただ、「風俗業」発言は撤回しつつ、持論を譲らぬ橋下氏の姿勢には、慰安婦問題に詳しい歴史研究者や、欧米や韓国の事情に詳しい専門家らの評価も分かれた。

橋下氏のこれまでの発言

■「細部は歴史学者に」貫く 現代史家・秦郁彦氏

 現代史家の秦郁彦氏は、「ニコニコ動画」のネット中継で橋下氏の会見を見た。「政治家が何十年も前にあった歴史事実を正確に説明するのは困難だ。うろ覚えなのに自分の言葉で説明しようとするから失言につながる。今回は持ち前の放言型を封印し、細部は歴史学者に任せるという姿勢を貫いた」と評価した。

 橋下氏が「戦場の性の問題は、旧日本軍だけではない」とした点については「どの軍隊も形態こそ違っても身に覚えがある。一緒にざんげしましょうという文脈で、他の国も怒るに怒れないはずだ」と話す。

 ただ、「国会議員でもなく、実現できる政治状況でもないのに、日本が慰安婦問題に対処すると期待を持たせる発言で、思わせぶりなことを言ったと、後に批判を招くのではないか」と懸念も示した。

■口先だけの反省、不誠実 中央大教授・吉見義明氏

 慰安婦問題に詳しい吉見義明・中央大教授は、橋下氏が米軍に「風俗業の活用」を勧めた発言は撤回する一方、「慰安所は必要だった」との発言は撤回しなかった点について「不誠実だ」と批判する。

 「『慰安婦』制度は居住や外出、廃業などの自由がない性奴隷制であったことは明白」「橋下氏は慰安婦を性奴隷制とも、慰安所で強制があったことも認めていない」と指摘した。

 吉見氏は「慰安婦制度が国家の意思として組織的に女性を拉致・人身売買した証明を求める姿勢は、国の責任論へのハードルを高めたものにすぎない」とし、こう強調した。

 「いくら『過ちに目を向けて反省を』と語っても、口先だけになってしまう」

■欧米は到底納得しない 元外務省国際情報局長・孫崎享氏

 元外務省国際情報局長の孫崎享(うける)氏は、橋下氏が慰安婦問題に言及した当初から「人間の尊厳を踏みにじる発言」とみて、国際問題になると感じていたという。

 外国人特派員らに説明した会見の内容について「橋下氏は、女性を性的な対象として使った点で日本も他国も同じと主張するが、日本の慰安婦の場合、軍と政府の関与が大きい。占領下の日本でも、米軍が自ら女性をあっせんする組織をつくってはいない。欧米のメディアは到底納得しないだろう」とみる。

 さらに「米国などでは女性の尊厳を傷つける考え方自体が大きな問題となり、旧日本軍時代を正当化する動きにも懸念が広がっている。橋下氏はおわびをしただけで、考え方の説明はしていない」と指摘。今後も「対米関係に影響を残すだろう」と話す。

■日韓の対立と混乱深めた 韓国・世宗大教授・朴裕河氏

 日本文学や日韓関係の研究で知られる朴裕河(パクユハ)・世宗大教授は「韓国では橋下氏は妄言を重ねる政治家と報道されている」と話す。

 朴氏によると、韓国内では慰安婦問題を女性の人権問題と考える見方も近年は出てきたが、未解決の植民地問題と長年認識されてきた。日本の首相名でのおわびの手紙や民間募金による「償い金」事業も「ほとんど知られていない」という。橋下氏の会見発言も「額面通りに受け取られないだろう」とみる。

 朴氏が心配するのは、慰安婦問題が日韓の政治問題にとどまらず、ネット上などで両国民が互いに中傷しあうテーマになってしまった点だ。「そもそも双方の議論がかみ合っていないのに、橋下氏の一連の発言はさらに混乱と対立を深める結果を招いた」とみている。















3.11東日本大震災と福島第一原発爆発事故から2年と2ヶ月
千年に一度の巨大津波と66年後にまた起きた人間が発する核災害の記録
(東日本大震災と放射能人災からの直後の1年間を顧みる)



[2011年5月11日]・・・1カ月ぶりの自宅「やっぱりいいなぁ」 一時帰宅の親子
東京電力福島第一原子力発電所から半径20キロ以内の「警戒区域」内で、初めて実施された住民の一時帰宅。中郡佐内(ちゅうぐん・さない)さん(84)と長男の一之さん(54)の親子は10日午後、白い防護服を脱ぐと「忘れ物はながったし、よがった」とホッとした表情を浮かべた。ポリ袋には、夏服やバリカン、ひざを痛めている佐内さんの軟膏(なんこう)。この先、必要になりそうなものが入っている。

 2人は、1カ月ぶりの自宅に入った。木の匂いに迎えられ、「やっぱりうちさ、いいなぁ」と、同じ言葉が口をついて出た。それぞれ必要な荷物を黙々と詰め込むと、30分ほどで終わった。

 やや間があって、ふいに佐内さんが「ゴミ、散らがってんのが気になる」と、家の外に目を向けた。「かあちゃんいたら、怒られっからなあ」と一之さんが答え、2人で家の前の道を片づけ始めた。

 16年前、妻のフミノさん(当時66)が亡くなった。佐内さんはそれから一人暮らしだったが、2年前に一之さんが地元に戻り、一緒に暮らしている。男2人の所帯は会話が弾むものでもない。佐内さんは自宅の畑で野菜を作り、一之さんは土木作業員として働いた。

 第一原発で爆発が起こり、2人は避難所や親類の家を転々とし、今はいわき市の知人宅に身を寄せている。原子炉建屋にポンプ車が放水する様子をテレビで見て、佐内さんは40代のころ、第一原発の建設に関わっていたことを思い出した。「安全じゃながったんだな」と残念に思う。

 一時帰宅ができることになり、何を持ち帰るか、2人はポツリポツリ言葉を交わし始めた。ひとつ、意見が合った。妻であり、母であるフミノさんの位牌(いはい)や遺影、アルバムはそのままにしておこうと。

 この日、その約束通り、置いてきた。佐内さんは話す。「川内は水はきれぇだし、空気もおいしい。『おれら頑張ってくっから。ぜってぇ帰ってくっから』って、かあちゃんに言ってきたんだ」(貞国聖子)




[2011年5月11日]・・・天皇・皇后両陛下、福島入り 東北の被災地歴訪3カ所目
天皇、皇后両陛下は11日、福島県に入った。両陛下が東北の被災地を訪れるのは、宮城県、岩手県に続いて3カ所目となる。

 両陛下は午前10時過ぎ、須賀川市と玉川村にまたがる福島空港に自衛隊機で到着。佐藤雄平知事から地震と津波、原発事故による被災状況の説明を受けた。席上、羽毛田信吾・宮内庁長官から佐藤知事に両陛下からの見舞金が手渡された。

 両陛下は午後、事故を起こした福島第一原発から逃れて福島市の体育館で避難生活を続けている人たちを慰問。原発から50キロ圏内にある相馬市も訪れ、津波で壊滅的な被害を受けた原釜(はらがま)・尾浜(おばま)地区を視察し、被災者を見舞う。




[2011年5月11日]・・・3号機取水口付近から汚染水流出か 東電、近隣国に通報
東京電力は11日、福島第一原発3号機の取水口にある作業用の穴(ピット)から、放射能汚染水が海に流出したおそれがあることを明らかにした。近隣国や関係する自治体、漁協に通報した。

 福島第一原発の汚染水をめぐっては、これまでにも2号機の取水口のピットから高濃度の放射能汚染水が漏れ出していることを確認、防止作業をしている。東電は今回も海に漏出していないかや、濃度を調べている。




[2011年5月11日]・・・大気の放射線量、関東でわずかに上昇 雨などの影響文部科学省は11日、大気の放射線量の調査結果を発表した。関東は雨などの影響でわずかに上昇し、一時、埼玉が平常値の上限値と並び、栃木、神奈川が近づいた。宮城、福島、茨城、千葉の4県で依然、平常値を上回っている。

 福島第一原発から北西約30キロ地点では浪江町赤宇木で毎時19.3マイクロシーベルト(前日は20.3)、飯舘村長泥で14.3マイクロシーベルト(同15.6)と下がり、浪江町下津島で10.3マイクロシーベルト(同9.5)と上がった。

文部科学省は11日、大気の放射線量の調査結果を発表した。関東は雨などの影響でわずかに上昇し、一時、埼玉が平常値の上限値と並び、栃木、神奈川が近づいた。宮城、福島、茨城、千葉の4県で依然、平常値を上回っている。

 福島第一原発から北西約30キロ地点では浪江町赤宇木で毎時19.3マイクロシーベルト(前日は20.3)、飯舘村長泥で14.3マイクロシーベルト(同15.6)と下がり、浪江町下津島で10.3マイクロシーベルト(同9.5)と上がった。
by nsmrsts024 | 2013-05-27 07:44 | 朝日新聞・綜合、政治

千年に一度の巨大津波と原発事故による核災害


by nsmrsts024